インナーチャイルドは心の中にいる「子どもの自分」
インナーチャイルドは心の中にいる子どもの頃の記憶だといわれます。
潜在意識の中に幼い頃の満たされない心が、大人になった今でも存在しているのです。
自己嫌悪したり自己否定しているときは、「子どもの自分」が現れて何かを訴えているのかもしれません。

幼い頃の性格は大人になっても変わらないといわれます。
性格はその人が持っている思考パターンや行動パターンといえます。
その基盤は三歳までにつくられるといいます。
赤ちゃんや幼子は親や育ててくれる人のお世話にならなければ生きていけません。
生まれて1歳前後に立ち上がり、歩くようになります。
一人でお箸を使い食べることが出来るようになり、周りの人の言葉を聞いてしゃべるようになります。
赤ちゃんの頃のことは覚えていないけど、潜在意識の中には記憶がしっかり残されています。
その記憶の中にはその時々に感じた感情も含まれています。
赤ちゃんはおなかがすいたり、オムツが汚れたりしたら泣くし、あやしたら笑う。
快、不快の感情や不安、恐れ、喜びの感情を感じた体験を重ねていきます。
親や育ててくれた人との愛情、不安などの感情が残っているのです。
満たされない幼子が大人になってからも現れる
自己否定と自己嫌悪
自己嫌悪は自分が嫌いと思うことであり、自己否定は自分には価値がないと思っていることです。
どちらも理想の姿になっていない、理想と現実そのギャップに苦しむ自分がいます。
価値がないという判断を自分が自分に下しています。
その結果自信が持てないでいます。
理想の姿は自分が思う理想の姿なのですが、それは同時に親とか育ててくれた人の理想であったことに気づくかもしれません。
三歳の頃、一人で買い物に行かされていました。
ひらがなは読めたので、買い物のメモとお財布と買い物カゴを持たされて。
三歳の頃は覚えていないけど、物心ついた頃、一人で行った記憶は残っています。
ビニール製の白と紫の網目模様の買い物カゴを今でも覚えています。
本当は行きたくなかった。
一人で行くのは恐かった。
でも母親にイヤとは言えなかった。
誰かに助けてもらいたかった。
恐怖心しかなかった。
恐いと思うと動けないから、恐いと思っちゃいけないと自分に言い聞かせていました。
買い物に行くようにと言われたら、恐怖で喉がカラカラに渇き体がこわばる感覚を今でも思い出せます。
恐怖感情を否定していました。
だけど、なおさら不安で仕方なかった。
ちゃんと買い物して帰ってきても褒められなかった。
当たり前と思われた。
周りが評価してくれなかったから、自分のやったことがいいのか、悪かったのか分からなかった。
自分の行為に自信を持てずに来ました。
自分の行為に自信をもてないから、自分を肯定できないできたように思います。
そして、感情を外に表すことをしなくなった。
いや、内側でもそう感じちゃいけないと否定してきた。

自分をジャッジする基準は誰の基準でしょうか。
親や育ててくれた人の価値観ではないでしょうか。
その人たちの期待に応えられなかったら、罪悪感を持ってしまいます。
そんな自分を罰してしまいます。
「できなかった、ごめんなさい」と言いながら責め続けます。
インナーチャイルドは大人になってからも姿を現します。
上司に報告してから進める仕事を報告せず、勝手にやってしまいました。
報告しなければならないとわかっていたのに、それを無視する自分がいました。
魔がさしたという表現が一番あっているような状況でした。
子どもの頃の私が「私はダメな子よ」と証明するかのように大事なところで現れます。
「あなたには自分がない」と言われました。
自分がないというのは考えや思いがないってこと?
そんな人、います?
そう言われるのは、周りの人にいつも合わせてしまっているから。
子どもの頃は周りに合わせなければ生きていけなかった。
自分の考えや感情を出すと、いつも否定されていた。
意見や思いを言葉にしてそれを受け容れられてきたら、もっと自信があって本当の自分を表現できたと思います。

子どもの自分を受け容れる
内観してその子の話を聞いて上げてください。
その子を否定しないでください。
非難しないでください。
その子をあなたが受け容れたら、あなたはどうなるでしょうか?
「あなたは本当はいい子なんだよ」と言ってあげてください。
お読み頂きありがとうございました。