過去記事にリフレーミングの例を複数加えています。
リフレーミングとは
行き詰って、出口が見えない状況に会うことがあります。
一人で悩み、同じことをぐるぐる考えてしまって、どうしたらいいのかわからなくなってしまいます。
そういう行きづまった状況のとき、NLPではネガティブな状況を客観的に見て、冷静に観察する手法があります。
ものごとを、今までと違う視点から見るということです。
限定的な信念を変え、限界を乗り越えるために、リフレーミングという手法があります。
リフレーミングは、あるイメージや体験の「枠」を新しくする、または変えるという意味です。
異なる枠組みや状況を当てはめることで、それまでのものごとの見方や視点を変えるということです。
写真のフレームといっしょで、フレーム(枠組み)を変えると違う写真が撮れます。
ものごとの捉え方も、ある「枠組み」の中で捉えています。
枠組みは、今までの自分の価値観や観念といってよいものです。
ここに、ぬいぐるみがあります。
顔が見えていて、眠っているようです。

次に、下の写真は先ほどのぬいぐるみの全体像です。

地面に横たわっています。捨てられたのか、置き去りにされたのか‥。
写真が、顔を中心としたフレームと全体を映したフレームとを比べると、捉える情報や印象が違っていることがわかります。
これがリフレームで、「枠組みを変えて見た」ということになります。
出来事の解釈はさまざま
ものごとの見方に、視点を変えて見るという方法があります。
近いところから見るか、遠いところから見るか、自分のことと思うか、他人事と思うか、今のことと捉えるか、昔のことと捉えるか、さまざまな視点からものは見ることができます。
場所や時間によって見方が変わりますが、その人の置かれている状況によっても、出来事の解釈が変わってきます。
農業をやっている人だったら、日照り続きの後の雨は、恵の雨になるでしょう。
一方、ドライブを楽しむ人にとっては、雨はイヤなものになるでしょう。
雨の天気はいいと思う人がいれば、イヤだと思う人もいるわけで、同じ天気でも、見方はいくつもあるという事実に気づくでしょう。
立場や状況、価値感によって、ものごとの解釈は違ってきます。
リフレーミングしてみよう
私たちは、価値感や信念というものを持っています。
また、人それぞれの価値観を持っております。
同じ人でも、年齢や状況によって、価値観や信念が変わるということがあります。
経験や出来事の解釈の仕方を変えることもできるのです。
極端に変わるということではなくても、誰でも変わることができます。
小さいことですが、言葉の使い方によっても、捉え方や考え方が変わるときがあります
視野を広げることができます。

すべての出来事には肯定的な意図があるとしたらどうでしょう。
「その出来事にプラスの意味があるとしたら、何だろう?」と考えてみます。
たとえば、
● 「私の能力ではこの仕事は無理だ」と思っている場合
能力について不安があるわけです。
この「能力の不安」を「成長の糧」と捉え直したらどうなるでしょうか。
その仕事に出会ったのは、何かのめぐり合わせであると思います。
不安をバネにすれば、きっとその仕事をやり遂げることができるはずです。
● 「私は他人に批判されるのが怖い。だから思い切って挑戦できない」と考えている場合
「批判」を「助言」として捉えたらどうでしょうか。
あなたにかけられる言葉は、すべてあなたを否定するものではなく、何らかの価値があるものとして捉えるのです。
●「私はそのことで何かを失いそうで心配だ」と不安に思い、何もできない状態
「失う」をこれまでのものを手放すと、捉えたらどうでしょうか。
あなたには、これまでのものを手放して、はじめて変化が起こるかもしれないのです。
コップいっぱいに水が入っていたら、新しい水を入れることができないように、今までのものを手放し、スペースを空けて新しいものを入れるのです。
出来事には肯定的意味があるとしたら

すべて自分に起こる出来事は「私にとって良いこと」という視点を持ってみます。
「すべて良いことしか起こらない」と考えると、今まで「ついていない」、「不運だ」と思っていたことが「すべて良いこと」に変わります。
そうすると、呪いのように捉われていた価値感や信念から、解放されるという効果があります。
気づかなかったところに気づき、ハッとします。
出来事の解釈は、ひとつではなくさまざまな解釈が可能です。
それに加えて、すべての出来事には肯定的な意図があると捉えます。
リフレーミングすることで、今までと違った視点を手に入れることができます。
解釈が広がります。
リフレーミングの例

1.失恋 ⇒ 本当に自分に合った人に出会うチャンス
出来事としては、恋人に振られてしまったということです。
失恋直後は、リフレームは難しいかもしれません。
つらい、苦しい感情は湧き上がってくるものですから、感じ切ってください。
「自分は愛される価値がない」「もう幸せにはなれない」と落ち込みます。
しかし、長く引きずるのはよくないですから、ある程度落ち着いてからリフレームしてみてください。
その恋愛が終わったことで、自分にとって本当に合う人を探すチャンスが生まれたと考えることもできます。
失恋を「自分の欠陥」と捉えるのではなく、「新しい出会いのための準備期間」と考えることで、未来に希望を持てるようになります。
2.仕事での失敗 ⇒ 成長の機会
仕事でミスをして上司に怒られた経験があるかもしれません。
「自分には能力がない」「やる気がなくなった」という反応になりがちです。
その捉え方を、ミスをしたことで、どこに問題があったのかを知ることができたと捉え直すこともできます。
そのミスを改善することで、次に同じ問題を繰り返さなくなるという収穫があります。
失敗は「自分に才能がない証拠」ではなく、「より良い仕事をするための学びの機会になる」と捉えることができます。
3.人間関係のトラブル ⇒ 自分の価値観を知るチャンス
友人と大喧嘩をしてしまうことがあります。
激昂した感情がおさまると、後悔の念が湧いてきます。
「自分は人間関係が下手だ」「友人を失くしてしまった」と思い込みます。
しかし、トラブルを通じて、自分が何を大切にしているのかに気づくことができます。
お互いの本音を知ることで、より深い信頼関係を築くきっかけになると思い直してはどうでしょうか。
人間関係のトラブルを「失敗」ではなく、「自分の価値観や境界線を理解する機会」と捉えることで、次に同じ問題がおきにくくなります。
捉われた考えでなく、柔軟な見方を手に入れることによって、あなたの可能性が広がる感覚をつかんで下さい。
「すべての出来事には肯定的な意味がある」という視点を加えて、ものごとを見ると今までとは違う見方ができます。
人生のどんな状況も自分にとってプラスに変えることができると思えます。
お読み頂きありがとうございました。