怒りの裏にあるあなたの本音:怒りの感情が教えてくれるこだわりや弱点

怒りの裏にある本音

突然の出来事に怒りが湧いてくることがあります。

何に対して、怒りが湧いてきたのでしょうか。

子供を持つ人なら経験があると思いますが、門限を過ぎても子供の帰りが遅いので、何度も電話します。

しかし、なかなか通じず返事がありません。

そうすると、だんだん腹が立ってきます。

別なシチュエーションで、コンビニで店員さんの態度が悪かったと感じると、怒りが湧くことがあります。

職場であるあるかもしれませんが、帰り際に上司から仕事を振られることがあります。

そうするとなんかイラッとなります。

一度怒りが出たら、怒りの感情が入道雲のようにモクモクと大きくなる感じがします。

はじめにお聞きしましたが、怒るときとはどんな時で、何に対して怒るのでしょうか。

怒りが湧くのは、大切にしてきたものがないがしろにされて、自分の価値観が否定されたときではないでしょうか。

先ほどの例で言うと、帰りの遅い子供に何度も電話するのに出ないことに怒ります。

事故にでもあっていたらどうしようと子供の安否を心配します。

子供はそんな親心をわかっていない!と子供に対して怒りが湧きます。

その怒りの裏にある思いは、子供を案じる心です。

案ずる親の気持ちを理解していない子供に対して、「心配しているのがどうしてわからないの?!」と怒ります。

コンビニの店員さんの態度が気に入らないと怒って、その店員さんに注意する場合はどうでしょう。

怒る人には「お客様にていねいに接客する」「お客様はえらい」という価値観があるかもしれません。

怒る人の心には、その人の怒りの裏にある本音があります。

弱点やこだわりに向き合う

怒るのは、自分の思いや大切にしていたものが踏みにじられたときだと言いました。

怒りは自分が触れられたくないものに他人が触れた場合にも起こります。

怒ることによって、大事にしていたものや弱点が見えてきます。

普段は意識していない心の部分があることに気づきます。

怒りを感じることがあったら、自分の本音に気づくチャンスかもしれません。

「どうしてこんなことに怒るのだろう?」と思うときがあるでしょう。

内観すると、記憶の中から忘れ去りたいことや自分の気持に蓋をしていたことを思い出すかもしれません。

自分の本音に向き合ってみると、気づきがあるでしょう。

「今のままでいいの?」自問することもできます。

蓋をしていた気持ちや今までこれでいいと思ってきた価値観を見直す機会になるかもしれません。

「いいと思ってきたことは、自分にとって本当にいいものなのだろうか?」と考えてみることができます。

このままその価値観を持ち続けると、また同じような出来事に合い、怒りを感じることになるかもしれません。

本当に必要なものなのか、その本音を手放すのかどうか考える機会になります。

子供が成人していて、親が何度も電話を掛けるけど出ないのに怒ります。

怒りの裏にある親の気持ちは子供を心配しているということです。

その本音は今も大事にするべきものなのか考えてみます。

子供が幼くて家に一人でいるのに電話に出なかったら、それは心配するのは当然です。

しかし、子供はもう成人して自分の生活があって携帯に出ないわけです。

大人なので、困ったことがあれば自分で対処できる能力はあります。

そうであれば、「便りのないのは良い便り」と考えることもできます。

今の私は子供を必要以上に心配しているのではないかと考えてみることができます。

まだ幼子と同じように思っていたら、子供を信頼していないのではないかとも思えます。

心配するのを止めて、信頼しようと考え直せます。

コンビニの店員さんに態度が悪いと怒ったとしたら、自分のどんな価値感に合わなかったんだろうと考えます。

販売の仕事をしてきてお客様に対する態度を教育されてきた経験からすると、接客がなってないと思います。

でも、接客態度がいいとか悪いとは主観的なものが大きいようにも思われます。

その店員さんは失礼な態度を取ろうと思って、そうしたわけではないかもしれません。

たまたま自分には失礼と見えたのかもしれません。

そういう店員さんの態度にこだわる自分ってどういう思いがあるのだろうと考えます。

自分を大切にされなかったという思いがあるのかもしれません。

その店員さんに対してというよりも、今まで自分が関わってきた人たちに対してそう思っていたのかもしれません。

親とか兄弟姉妹、パートナー等に対して…。

大切にして欲しかったと思う人たちへの、わだかまりだったと気づくかもしれません。

そんな本音があったのかと思ったら、何か感じるものがあるでしょう。

事実大切にされなかったといえる状況があったのかもしれない。

いや、親は子供を大事にしてきたと思っているのに、子供の私がそうとは思えなかったということかもしれません。

過去に周りの人たちからやさしくされなかったのかもしれない…。

しかし、大人になった今、昔のことにこだわることは果たして、良いことなのだろうかと考えます。

たびたび「大切にされなかった」という思いが出てくるとしたら、怒りや恨みを抱き続けても苦しむだけです。

大人になった今だったらもう手放していいと思えるかもしれません。

いつまでも自分を「被害者」にしておいたら前に進めないと気づきます。

「許す」と決めると楽になれます。

怒りの裏にある本音に向き合うと、本当に必要な思いなのか、もう手放していい思いなのか考えるいいきっかけになります。

今のあなたに必要ではないと判断したら、手放してもいいのではないでしょうか。

こだわりを手放す

怒りの感情の後ろには、こだわりや弱点が隠れています。

怒りには叶えられなかったという残念な思いがあったり、触れて欲しくない経験があります。

叶えられない願望とは何なのか心を見つめてみると、新しい発見があるかもしれません。

触れて欲しくないと思うか弱い自分がいることに気づくかもしれません。

そのこだわりや弱点を手放すことはできないか、今の自分に必要なものなのか問いかけてみてはどうでしょうか。

「必要のない思い」は新しい思いに入れ替えることができます。

こだわりやわだかまりを見つけてみると、まだ持ち続けるか、手放すか選択することができます。

こだわりや弱点はあなたにとって悪いものではなく、今まであなたを守ってきたものでもあります。

手放すと決めたら、今より心が自由に広くなれるかもしれません。

お読み頂きありがとうございました。

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