頑張るのは「やらなければならない」から
できないことをできるようにするために、「頑張る」と言います。
小さい頃から、何かやろうと決めたら「頑張る」と言ってきました。
周りの大人たちは「そうしなさい。頑張りなさい。」と肯定してもらったような感じがありました。
「頑張る」は、何かを決意する時に必ず使う言葉でした。
しかし、頑張るっていいことなんだろうかと思います。
頑張るとは、本当はやりたくないことを無理してやることでないでしょうか。
やらなければならないから、やるということで、楽しんでやるという感覚ではなく、苦しいけど我慢してやるという気持ちが強いように感じます。
学校に通っている頃は教室に「努力」「根性」「がんばれ」‥と標語が貼ってありました。今の小学校は違うのでしょうか。
子供時代に流行ったスポコン物のテレビ番組でも同じような言葉がよく出てきました。
「頑張れ」「努力」「根性」「忍耐」「怠けてはいけない」「投げ出すな」等そういう言葉を聞きながら育ってきたように思います。
頑張ることは価値あることだと教えられてきたように思い出されます。
頑張って頑張ってやると、ずっと頑張り続けなければなりません。
だんだんつらくなります。
そこをガマンしてやり遂げることがいいことだと教わりました。
頑張るのは、辛いことを我慢と忍耐でやり続けるということでした。
心に無理をさせてやっている状態です。
やっている本人もそういうものだと思い、耐えてガマンしてやり遂げなければならないと思っています。
頑張ることはいいことだと教えられてきたから。
そしてやり切らなければならない、怠けてはいけない、途中で投げ出してはいけない、そんなやつはダメ人間だという価値観に自分をコントロールされてきたように思います。
ようやく頑張ってうまくいったとしても、また次に課題が訪れます。これで良いというゴールが見えません。
それに、そもそも頑張ってもできないことはあります。
「やらなければならない」ことはない
自分のためにやっているのだと思っているけど、それは本当に自分のやりたいことだったのかな?と思うことがあります。
不安や欠乏感によって駆り立てられてやっているので、「やらなければならない」という思いが強いのです。
やらなければならないことをやらなかったり、やれなかった場合に、自分を許せるのか、許せないか?考えてみたことがあるでしょうか。
もっとやりますか?やり続けられますか?
やらなければならないことを、一度失敗したら再度挑戦しますか?
目標に向かって行動している途中、肉体的にも精神的にも苦しい状態が訪れます。
もし、心が本当に求めているものであれば、そうしたいと思っているのなら、失敗してもやり続けられます。
「やりたい」「好きだ」「ワクワクする」「大切な人のため」…というような理由があれば、ポジティブな感情が根っこにあるから、行動し続けられるでしょう。
もし、義務感でやっているとしたら、頑張ってやらなければと思っていますから、やり続けることが苦しくなります。
自分の意思とは違って強制的にやらされている感覚があるから苦しいのです。
具体的に第三者からやらされているということでもなく、「やらなければならない」と思込んでいる自分がいるからです。
本当は、あなたには何も「やらなければならない」ことはないのです。
これ以上やり続けられない、無理だとしたら、やめればいいのです。
「途中で投げ出すのはダメなやつだ」という「常識」に縛られなくてもいいのです。
自分を守るのは自分しかいないのですから。
いったんやめても、いつかチャンスは訪れるかもしれません。
それ以上自分を追い込む必要はないのです。
「やりたい」という態度に変える
「やめたらまずいことになる、困るからイヤだ」と言うのなら、「この資格をとらなければ、仕事ができない」というのなら、「やりとげたら、最高だ」と思うのであれば…。
姿勢を変えてみることです。
「私はやりたいからやるのだ」という姿勢に変えるということです。
やめたくないとしたら、それは「やりたい」からなのです。
今苦しいけど、やりたいからやるということに変わります。
自分がしたいから、することを選択したということになります。
周りの目を気にして、非難されたくないからということではなく、純粋に「やりたい」という気持ちで動くということになります。
「したい」「これが好きだ」と言う理由があるのならやり続けられます。
頑張るのは「無理してやりたくないけどやらなければならないからやる」ということだと言いました。
誰かにコントロールされていることと同じ状態です。
自分の心に集中して、主体的に答えを出せばいいのではないでしょうか。
「やってもいい」し「やめてもいい」のです。
それらを前提にして、「苦しいことだけど、私は、やる」と決めれば積極的な態度に変わります。
挑戦し続ける自分に変わるのではないでしょうか。
お読み頂きありがとうございました。