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ストレスが強い状態とは
ストレスでつらい状態が続いていると、ストレスと自分が一体化しているように感じます。
陰鬱な気分が続き、明るい気分にはなれません。
重苦しい気分を変えたいときに、NLPの状態管理のやり方を使うと心や体の状態を変えることができます。
ストレスを抱える自分を客観的に見るのです。
「ストレスの苦痛」= 「自分」という状態から、苦痛を軽減することができます。
ストレスを強く感じていると、思うようにいかない、障害がある、周りが協力してくれないなど、「自分は正しい、悪いのは周りだ。」という思い込みが強くなってきます。
現状が思うようにならないので、不安や失望を強く感じます。
自分のネガティブな感情にどっぷりひたっている状態で、「なんでうまくいかないのか、どうして?」と原因を考えてしまい、気分はうつうつで気持ちを切り替えることができません。
一般的にストレスは視野を狭め、行動力を無くさせます。
ストレスが強い状態の時は、出来事に対するネガティブなイメージが強く自分を支配しています。
ものごとの見方が一つのことに集中している状態で主観的であるといえます。
アソシエイト(当事者意識)が強い状態です。
アソシエイトとディソシエイト
アソシエイトとは、ものごとを主観的に見ている状態です。
アソシエイトの反対、つまり客観的にものごとを見ている状態をディソシエイトと言います。
先ほどのストレスでいうと、ストレスにどっぷり浸かっている自分を、「ストレス」と「自分」とに分けると考えたらどうでしょうか。
ストレスを抱えている自分を外側から冷静に見ることができたら、感覚が変わります。
ディソシエイト(傍観者意識)すると自分を客観的に見ることができます。
ストレス状態のときは自分を客観視するのは難しいかもしれません。
ですが、ストレスを軽減するためには、自分とストレスを切り離して考えるのです。
そのために、客観的な視点を持つことが有効です。
アソシエイト(当事者意識)とディソシエイト(傍観者意識)の違いを、ワークをすることで体験できますので、ぜひやってみてください。
アソシエイト(当事者意識)のワーク
一人静かな空間で集中できる場所で行います。
肩の力を抜いて数回深呼吸をして、リラックスします。
今まで体験した中でとてもうれしかったことを一つ思い出してみます。
学生生活、恋愛、仕事…のなかで、とてもうれしくエキサイトした出来事を思い出してください。
例えば大好きなアイドルのコンサートに行った場面など、うれしかったことを特定します。
その時を思い出して、感情やドキドキ、ワクワクなどうれしい感覚を味わいます。
見えていた風景とか聞こえていた音、身体の感覚や感情をふたたび体験しているかのように感じてみてください。
当時を思い出し、身体で感じる感覚やうれしい気持ちを充分に味わいます。
ディソシエイト(傍観者意識)のワーク
アソシエイトの場合と同じく、数回深呼吸をしてリラックスします。
今度は自分を客観的に見るワークです。
映画館のスクリーンの前に座っている自分をイメージしてください。
映画館で椅子にすわり、あなた自身が主人公になっている映画を見ていると想像してください。
そのスクリーンの画面には、先ほどのアソシエイトのワークで行った過去のうれしかった体験が映し出されています。
そして、あなたはそのうれしい出来事(あなたが主人公)の映像を観客として見ています。
あなたは椅子に座り、冷静に第三者の立場でスクリーンの中のあなた自身を見ています。
他人事のように客観的に見ています。
ストレス軽減のワーク
先ほどの二つのワークで、アソシエイトとディソシエイトを体感されたことでしょう。
アソシエイトの状態がディソシエイトの状態よりも、感情や感覚が強く感じられたと思います。
述べたように、アソシエイトしている状態は当事者意識で自分に集中している状態です。
いうならば、ストレスの中にいる自分自身の状態と言えます。
ストレスの苦しい状態を軽減するために、アソシエイトからディソシエイトの状態にもっていくワークをします。
ストレス軽減のワークのやり方
一人、静かに集中できる場所で行います。
1.椅子に座り、数回深呼吸をして先ほどのワークのようにリラックスしてください。
嫌な出来事を特定します。
そして、その時の体験を思い出し、ネガティブな感情を感じます。
身体的にも緊張する等あるでしょう。
その当時の感覚を感じます。
2.次に、ストレスを感じる出来事から離れるようなイメージ立ち上がり、着ぐるみを脱ぐようなジェスチャーを行います。
嫌な出来事を思い出していた自分を脱ぎ捨てるかのように。
実際上着を脱ぐような動作をします。
3.さらにディソシエイトするためにブレイク・ステートをします。
その場で数回ジャンプしてください。
4.そして、座っていた椅子から大きく三歩前へ進みます。
さらに、後ろを振り返ります。
先ほど嫌な出来事で苦しんでいた自分自身が椅子に座っているのを外から見ます。(イメージの中で)。
ディソシエイトのワークで行ったように、映画館のスクリーンを眺めているように、冷静に客観的に見てください。
第三者になって、苦しんでいる自分を遠くから眺めて描写してみます。
その状況を言葉にして言ってみてください。
ストレスを感じている自分を、離れた所から見る自分がいるというイメージです。
その落ち込んで苦しんでいる自分を客観的に冷静に見るという感覚です。
視点を変えれば状態が変わる
視点を変えたら違う見方ができ、考え方も違ってきます。
主観的に見るアソシエイトと客観的に見るディソシエイトをワークで体感していただいたら、より実感できるかと思います。
ストレスを抱えていると身体も心も固くなっています。
一つの視点にこだわることなく複数の視点を持つことで、思考を緩めることができます。
こだわりや思い込みに気づいたりします。
アソシエイトしている状態とディソシエイトしている状態では、考えや感じ方が違うことがお分かりいただけるでしょう。
ひとつの考えに縛られ、心も体も身動きできないストレスから自分を守るには、ディソシエイトすることが大事です。
ディソシエイトすることでダメージを少なくできます。
お読み頂きありがとうございました。
NLPの実践手法がわかる本 (実務入門) (参照P68~P77)