NLPの「地図は領土ではない」:人は独自の信念や観念を持っている

人間関係で、何となく苦手という人がいます。

「そういうつもりで言ったんじゃないけど、…」と言葉が通じなかったことがあります。

話しがかみ合うことがなく、消化不良のような感じになる場合があります。

反対に、何となく気の合う人もいます。

笑いのツボがいっしょのようで、スムーズに時が流れる場合があります。

人間はみなものごとの捉え方や感じ方、考え方が違います。

似たような考え方をする人はいますが、まったく同じという人はいないわけです。

「地図は領土ではない」

NLPの中に The map is not the territory.「地図は領土ではない」という言葉があります。

「地図」というのはその人のものごとの感じ方や考え方をいいます。

「領土」(現地)というのは現実を表わしています。

人間は、自分の感じ方や考え方で現実を捉え理解します。

その人独自の捉え方ですから、見ているものは事実をそのまま捉えているとは限らないのです。

実際の地図は略したものであり、使う人の利便性を考えたつくりになっています。

地図は現実そのものをそのまま写しているとはいえないわけです。

それと同じく人間の感じ方や考え方は、人それぞれであるので、その人なりの捉え方で外界を理解しているということになります。

外側の世界は、その人独自の信念や価値観を通して見たものになります。

重ねていいますが、人はみなその人なりの価値観を通して現実を見ています。

赤色のレンズのめがねで見れば赤の世界になるし、青色のレンズのめがねで見れば青の世界が広がるということです。

感じ方でいうと、友人と映画を見に行って感想を言い合ったら、感動した部分がちょっと違うことに気づいたりします。

「主人公のあのシーンがかっこよかった!」という私に対して、「あの場面のせりふに感動した!」という友人。

同じものを見ても感動するポイントが違ったりします。

見た目重視の人だとビジュアルが印象に残り、論理的に考えることが得意な人は刺さるせりふがあったりします。

おのおのその人の感じ方や価値観で見たり、聞いたりしていることになります。

人間は外の世界の出来事を五感(視覚、聴覚、身体感覚、味覚、聴覚)で捉えます。

外界の情報の捉え方も視覚が優位な人、聴覚が優位な人、身体感覚が優位な人と得意な感覚があるといわれます。

人は優位感覚の差でコミュニケーションにクセが出る:視覚優位・聴覚優位・身体感覚

その捉えた情報を自分の中で、一般化したり、省略化したり、歪曲して解釈して記憶します。

ですから、自分が抱く感情やものごとの解釈は、現実をそのまま表わしているものとはいえないわけです。

人は現実を自分なりに見ていると言いました。

他人はまた他人の「地図」をもっており、自分の「地図」とは違うものだといえます。

同じ世界にいても、人はそれぞれ見え方や聞こえ方、感じ方が違うとわかったら、わかり合うには他人の地図を尊重することが大事だといえるのではないでしょうか。

お互いの違いを認めることが必要になってきます。

違う意見や捉え方を排除ではなく、許容することが大切ではないでしょうか。

信念や価値観は変えられる

地図は行ったことのない場所に足を踏み入れる際には必要なものです。

目的地を目指す場合、地図を見ながら進むでしょう。

実際の地図と同じように、自分の中にも「地図」があります。

自分独自の考え方や感じ方、価値観です。

到達したい目的地ができた時、「自分の地図」は目的地を目指す(目標を達成する)のに有効なものであるのかということです。

自分の価値観や信念が不適切なものであったり、ゆがんだものであったなら、目的地にたどり着くことができるのだろうかと疑われます。

勝手な解釈や強い思い込みが、ゴールにたどり着くことを邪魔しているかもしれません。

自分の地図は目的地(なりたい自分)までの道筋を正確に表わしているか、再点検することが必要になってくるでしょう。

目的地があるならば、そこに向かう道を適切に示す地図が必要になります。

地図をあなたが作り直すことはできます。

現実を正しく表していない、あなたに力を与えない地図だとするならば、行動可能なものや勇気を与えるものに作り変えることが必要です。

一本の道しかないと思い込んでいたら、その思い込みを「道は複数ある」と書き換えることもできます。

あなたは情報を集めながらあなたの地図に、新しい目印や矢印を書き加えていけばいいのではないでしょうか。

「あなたの地図」を訂正することはいつでもできるということです。

あなたの考え方や捉え方を変えることは可能です。

常に新しく、最新の情報を記していく姿勢であれば目的地が見えるのではないでしょうか。

あなたの地図に書き加える許可をあなた自身に与えてみるのです。

「私が幸せになることを許可する」「私は変わることができる」と決めて、新しいやり方や捉え方に切り替えて行くのです。

またゴールにたどり着くには、目的地に行ったことのある人に行き方を教えてもらうという方法もあります。

成功している人を真似るということであり、それは有効な方法です。

仲間やメンターを作り、切磋琢磨して目指す目的地に到着するやり方もあります。

それらの情報を加えていけば、あなたの地図がより精密になるのではないでしょうか。

ビリーフチェンジ

人は ”その人独自の地図” を持っています。

その人なりの感じ方や考え方で世界を捉えています。

「自分の地図」が正しくて「相手の地図」が間違っているとはいえません。

お互いを認め合うには、相手の「地図」(感覚、思考)を尊重することが大切だといえます。

「地図」が違えば、人それぞれ考え方や価値観が違うのも当然だと納得できるのではないでしょうか。

そして、「あなたの地図」は修正可能です。

現実に合わなくなってきた、目的地にたどり着く有効な地図が必要となれば、今までの「地図」を書き換えるチャンスです。

信念や価値観は変えられるものであり、あなたに力を与えてくれるビリーフに書き換えることは可能なのです。

お読み頂きありがとうございました。

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