相手と深くつながるコミュニケーション~「7つの習慣」にみる感情移入の傾聴

「7つの習慣」スティーブン・R・コヴィー著より


完訳 7つの習慣 30周年記念版

第五の習慣『理解してから理解される』に他者とのより深く強いコミュニケーションをつくる方法があります。

私たちは人の話を聞いているようで聞いていないのではないでしょうか。

「いや、私は話をちゃんと聞くよ。」と思われる方も多いでしょうが。

しかし、次の話を聞くとそうではないかもと思われるかもしれません。

友人から「相談があるんだけど」と言われると、「何かあったの?、悩み?」とこちらは少し身構えてしまいます。

相手が話し始めるとアドバイスをしないといけないと考え、じっくり相手の話に集中できない場合があります。

自分の経験をさかのぼり、どうアドバイスするか言うことを考えていたりします。

そう、アドバイスしたい、相手の力になりたいという気持ちはあります。

しかし、その答えが的外れなものであったり受け入れがたいと相手が判断すれば、相手はあなたを拒絶します。

相手が「私のことをこの人は理解してくれない」と思ったら、話しをやめて心を閉ざしてしまいます。

そうすれば、こちらが経験に基づいたよい解決策だと思ったものを受け入れてもらえなくなります。

「7つの習慣」に、『理解されたかったら、理解しなさい』とあります。

人に理解されたかったら、まずあなたが他者を理解するのが先で、その後にあなたは理解されるというのです。

相手を理解するには

相手を理解するにはどうしたらよいのでしょうか?

先ほど書いたように、多くの場合相手が話している際、こちらは「この問題を解決しなくてはならない、答えなければならない」という思いが大きく、相手に集中していません。

相談に乗りたい、相手の力になりたいという気持ちはあるのです。

しかし、やり方が適切でないからコミュニケーションが深まらず、お互いに不満がたまる結果になります。

相手は話さなければよかったと後悔するかもしれません。

相手を理解するには、こちらが持っている過去の経験や価値観をいったん脇に置かなければならないでしょう。

批判しない、コントロールしない、相手をこちらの枠にはめないという姿勢が求められるのです。

人間は独自のものの見方や考え方、価値観を持っています。

周りに起こる出来事を自分の「眼鏡」で見ていることになります。

他人も同様で、他者の「眼鏡」を持っています。

自分の眼鏡は他人の眼鏡と同じものではないので、自分と同じようには捉えられないことを忘れてはならないでしょう。

違う「眼鏡」をかけている他者を理解するには、『その人の話を聞かなければならない』のです。

どういう風に話を聴くのか

どのように他者の話を聞けばよいのでしょうか?

それは、感情移入をして相手の話を聞くことです。

けっして、相手の問題を早く片付けたいとあせったり、相手をこちらの言う通りにコントロールしようとしてはいけないのです。

話を聞く姿勢が自分本位であってはならないわけです。

相手の思いを想像して、思いやり、相手の感情に寄り添う姿勢が必要なのです。

『感情を聴く。意味を聴く。行動を聴く。左脳だけでなく、右脳も使うのだ。感知し、直感し、感じ取るのである。』

感情を共有することで、相手はあなたに理解され、認められたと感じるでしょう。

相手の話を先入観なしで、あなたの「眼鏡」をはずして聴き、相手の思いや感情、思考を想像します。

感情移入して相手の話を聞くとき、自ずと真剣に向き合うことになります。

そうしないと相手を理解することはできないからです。

『感情移入をしながら話を聴くとき、相手は理解され、認められ、愛され、必要とされ、感謝されていると感じることができる』のです。

あなたは「忙しいのに、そんなことはやっていられない」、「相手を理解するには時間がかかりすぎる」というかもしれません。

もちろん理解するには時間が必要です。

しかし、いったん理解することができれば、相手はあなたを受け入れ理解してくれ、相手と深く強くつながることができます。

そして、その後は今までよりも短い期間でお互いの問題を解決し、ものごとをスムーズに進めていけます。

あなたと相手には、Win-Winの関係が築けることになるのです。

「7つの習慣」にみる感情移入のコミュニュケーション術~4段階のスキル

お読み頂きありがとうございました。

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