潜在意識と顕在意識の関係
良いことを思えば良いことが起こり、悪いことを思えば悪いことが起こるといわれます。(「眠りながら成功する」ジョセフ・マーフィー著)
私たちは今、意識の中で言葉を使っていろんなことを考えます。
そして、意識(顕在意識)だけではなく、いつも考えていることが潜在意識の中にもあるといわれます。
潜在意識はその顕在意識で考えた通りの現実を創造するといいます。
潜在意識は顕在意識で考えたものを受け入れると、それを実行し現実化し始めます。
自分が何を考えるか何を思うかは、自分の意志で自由に選択することができます。
好きなものを選ぼうと思うし、嫌いなものは手放そうと考えて、そうすることができます。
思考は、選択できます。
顕在意識は、思考し選択し判断します。
これに対して、潜在意識は思考することはありません。
何が正しいか間違っているかと検討はしないといわれます。
善悪の判断もしません。
例えば、信じていることが間違っていること(常識として間違いであると判断される)であっても、潜在意識はその思いを現実化するように動き出します。
潜在意識は自分が信じていることを受け入れます。
潜在意識は推し量るというようなことはしません。
繰り返しになりますが、判断も議論もしません。
なので、間違った思い込みや暗示を潜在意識に与えると、その思い込みや暗示を自分の状態や体験、事件という形で実現させ始めます。
気分がイライラするとか憂うつであるというネガティブな状態であれば、嫌な出来事が起こるというような現象が現れます。
すぐに実現するというわけではなく時間差がありますが。
自分の身に起こったことはすべて、信念によって自分の潜在意識に刻み込まれた思いに基づいているということです。
それぞれ、人は思考のクセというものを持っています。
細かく考える人や考えるより動くのが早い人とか、明るく考える人とか心配性の人とか‥。
人は様々な思考を持ちます。
常に考えていることが行動に現れます。
それが、その人らしさを作り上げます。
顕在意識で常に考えていることは潜在意識にそのまま鋳型のように入っているといわれます。
いろんな出来事に遭遇したら、過去同じような体験がなかったか記憶を検証するといいかもしれません。
記憶の中を探し同様の体験を思い出してみます。
同じような体験を今度もしていることに気づくでしょう。
顕在意識でいつも考えることが前向きで建設的であれば、良い結果が訪れるでしょう。
反対に、いつも恐怖とか心配とか、破滅的な考えをしているのであれば、ネガティブな結果を産むことになるでしょう。
ジョセフ・マーフィーは、人が意識を向けていることが現実になるといいます。
いつも不安で心配をしているとしたら意識がネガティブなものに向いています。
起きる結果はネガティブなものとなります。
ですから、自分が嫌なこと、不安なこと、心配していることが常にあるとしたら、そういう思考を見直すべきなのです。
人間は暗示を受けやすい
人間は暗示にかかりやすいものであると言われます。
プラシーボ効果のように、もともと薬物として効果のないものを「特別の効果がある薬です」と言って患者に与えると、暗示的な作用が働き、説明されたとおりの効果が見られるといいます。
しかし、暗示を疑ったり反論した場合には、暗示にかからないといわれます。
顕在意識は暗示に対して吟味し、拒絶することができます。
例えば試験に合格するかどうか不安だ、落ちるかもしれないと思っている人がいます。
この考えは思い込みだといえます。
これから起こることを否定的に予想しているに過ぎません。
自分に否定的な自己暗示をかけているようなものではないでしょうか。
暗示は先ほど述べましたが、自分が信じなかったら暗示にかかりません。
私たちは、否定的な思い込みや否定的な暗示を選択しないということもできます。
先ほどの例のように、試験の合格を目指すのであれば、否定的な思い込みを変えなければなりません。
意識の向いている方向を変えなくてはなりません。
自分に「私は落ち着いていて自信がある」という暗示をかけてみます。
そのポジティブな言葉を何度も唱えていれば、否定的な恐怖の暗示は消えて行きます。
ネガティブな暗示を手放す
否定的な思い、すなわち否定的な暗示を考えてみると、それは誰かから言われた言葉であることに気づくのではないでしょうか。
他者の言葉が自分の言葉になっていませんか。
もしそうだとしたら、他者の否定的な言葉を受け入れていることになります。
その否定的な言葉を言った人は、単にネガティブな思考の持ち主であったとか、恐怖を与えてあなたをコントロールしようとした人かもしれません。
人間が意識して心に信じたことを潜在意識が受け入れたら、それに基づいて実現化へ動き始めます。
その思いが現実化します。
その人を支配するのはその人の考えと感情です。
他者の言うことは、あなたが信じない限り効力を持ちません。
あなたの中にその人と同じ考えがない限り、他者の言葉は何の力も持ちません。
他者暗示はあなたが同意しなければ何の効力もないのです。
あなたの考えや思いはあなたが選択できることを思い出してください。
潜在意識は信じていることをそのまま受け取ります。
過去の古いネガティブな考えが習慣化しているとしたら…。
「いつも私はダメだった」「運がない」「もう手遅れ」「何をやってもだめ」…と言うのであれば、潜在意識に否定的な考えを刷り込み続けていることになります。
そして、その否定的な考えに応じて潜在意識は欠乏や限界、挫折を目の前に運んでくることになります。
いつも機嫌よくいる
潜在意識は、今までの体験の積み重ねが記憶として残っている記憶の貯蔵庫でもあります。
潜在意識は知恵の宝庫といわれます。
困難な問題を解決してくれる強力な力を持っているものです。
もしネガティブな思いを潜在意識に入れているとしたら、本来持つ叡智としての機能が充分果たせなくなります。
障害があるとかいつも邪魔されるとかいつもダメだという思考を作り上げていると、潜在意識の持つ知恵や知性が発揮されないことになるのです。
そうならないためには、自分の言葉に気をつけることです。
いつもポジティブな言葉を使うようにしましょう。
そして、何より大切なことは、いつも機嫌よくいることです。
機嫌よくいようとしても突然嫌な出来事が起こったりして、よい気持ちでいられないこともあるでしょう。
でも、そんな時でも、この出来事は私にとってどんな良いギフトなんだろうかと考えてみるといいです。
少しずつ、ものごとの解釈をあなたにとって良い方向にもっていくと気持ちが変化していきます。
「こんなことが起こるなんて、最悪!」と思ったとします。
「嫌な出来事だったけど、わたしはなんとかやり過ごせた。」
「うまくできなかったかもしれないけど、他の人が対応しても私と同じような結果だったかもしれない。」
「私が特にダメだと言うわけでもなさそうだ。」
「この経験が、この先何か私によいものを与えてくれる体験になるのかもしれない。」
「そのプラスの面はどんなものだろうか?」
‥‥etc と考えていくと、少しずつ気持ちは明るくなるのではないでしょうか。
出来事の解釈をあなたなりに心が明るく軽くなる方向に持っていく練習をすると、ものごとに振り回されなくなります。
そして、良いことが起こり、またその良いことが良いことを生むということになります。
お読み頂きありがとうございました。