「快」を求めて「痛み」を避ける
私たちの脳は「快」を求めて「痛み」を避けるという特徴があります。
「痛み」には怪我など物理的な身体的痛みとストレスなど精神的な痛みがあります。
人間の根本的な欲求は生命を長らえることです。
その欲求からすれば、「痛み」を感じることは避けたいところです。
誰でも身体的な痛み、精神的な痛みどちらも感じたくないでしょう。
脳はなぜ「快」を求めるのでしょうか。
「快」とはわくわくした状態や充実感を感じている状態であり、うれしい気持ち楽しい気持ちの時です。
人間が快の感情を感じる場合は免疫力が高くなり、身体にも精神的にも良い状態といえます。
しかし、私たちは常に快の状態にい続けることが難しいように感じてしまいます。
日常生活はストレスが多くお金や人間関係で「痛み」を感じることが多いからです。
愛の感情と恐れの感情
人間には感情があります。
自分の心の状態は感情によって知ることが出来ます。
快の状態であればポジティブな感情を感じ、痛みの状態であればネガティブな感情を感じます。
また、感情はセンサーの役割もします。
ネガティブな感情を感じるものに接すると痛みを感じ、ポジティブな感情を感じるものに会うと快を感じます。
感情には愛の感情と恐れの感情の二種類しかないといわれます。
快の状態に通じる愛の感情と痛みに通じる恐れの感情です。
私たちは多くの場合、恐れの感情を感じることが多いようです。
不安や恐怖、怒りや苦しみ、悲しみや嫌悪といったネガティブ感情に支配されることが多いことに思い至ります。
感情がセンサーであるため、自分を守るために少しの危険も見逃せないということでネガティブ感情を感じることが多いのでしょう。
ネガティブ感情を感じている自分は、当然いい気分ではありません。
ネガティブ感情に捕われ自分を自分で罰したり責めたりすることになったりして、ますます嫌な感情から抜け出せなくなったりします。
恐れの感情を感じたくはないため、恐れの感情は感じてはいけないものと考えます。
しかし、すべての感情は人間にとって必要なものですから、感じることは重要なことなのです。
ネガティブな感情に捕われ続けて気持ちを切り替えられない場合、不都合な問題が起こってきます。
身体的精神的にダメージを受けて、健康な状態でいられなくなることがあります。
ですから、ネガティブな気持ちになる恐れの感情は避けたいものと捉え、恐れの感情を感じることはいけないことと思い込んでしまいます。
人間には愛の感情と恐れの感情があるといいました。
常に愛の感情を感じて生活したいものです。
だったら、人間は愛の感情だけ感じるようになればいいと考えます。
恐れの感情は不要なものと捉えたりします。
どうして恐れの感情があるのでしょう。
恐れの感情を感じさせるのは、危険を回避させようとする存在があると考えたらどうでしょう。
自分を守るために危険を知らせてくれるのが恐れの感情であるといえるのではないでしょうか。
恐れの感情は私を守るためのものなのです。
そう捉えると、恐れの感情は愛の感情と同じ性質を持つものなのです。
恐れの感情は愛の感情が変形したものと考えたらどうでしょうか。
恐れの感情もあなたに必要なものなのです。
感じていい感情なのです。
もともと愛の感情だったのですから。
私たちは、愛の感情と恐れの感情を対比して考えてしまいます。
しかし、どちらも同じく私を愛してくれるものと捉えることができます。
私は恐れの感情を忌み嫌ってきました。
ですが、私を愛してくれるものと思ったら今までの考えに変化が起きました。
恐れの感情を感じさせるもの自体が、私を守り寄り添ってくれるものだと気づきました。
そう思うと、いとおしくありがたい気持ちが湧き上がってきました。
お読み頂きありがとうございました。