価値観が世界を作る

やろうと思うけど、身体が動かないということがあります。
やらなきゃとあせるけど、身体が言うことを聞いてくれないときがあります。
そういうときは、疲れているときですから、休んだほうがいいです。
心は身体とつながっていますから、充分休養をとり元気を回復するようにしましょう。
別の見方からすると、動きたいのに動けないというのは何か行動を止めている考え方がある場合があります。
心の状態がネガティブなときは、気力がなく、やりたいとか動こうという気持ちがありません。
心がネガティブな状態が多いとしたら、いつも考えていることがネガティブなことが多かったりします。
信念というものが否定的なものであれば、動かない行動しない状態をつくるでしょう。
「私はダメ人間」と思い込んでいたら、うまくいかないとき、「やっぱり私はダメ」と思います。
ダメが強化されて、行動力がだんだん衰えていくでしょう。
心の中のネガティブな価値観が外側のネガティブな現象をつくり出しているともいえます。
言葉をくずして問題を明らかにする

信念は言葉でできています。
「私は才能が無い」「私は美人ではない」「私はうまくいかない」…
言葉はものごとを規定するものであり、その言葉には隠れている情報があります。
たとえば、「私は喘息だ」と言ったとします。
喘息は名詞です。
名詞は、ものそれ自体を表わす言葉です。
名詞は普遍で変わらないものという印象を与えます。
私=(イコール)喘息は、固定して動かないイメージを与える名詞と自分が一体になっています。
自分と名詞の言葉を結びつけると強固な結びつきになってしまいます。
私と喘息は同じものであるということになってしまいます。
実際は、そうではなく、「私は喘息という病気を持っている」ということです。
そうすると自分は喘息から抜けられない、喘息が治ることがないというように考えてしまいます。
そうではなく、「私は喘息という病気を持っている」と言い直したら、「持たなくなる」ことも考えられます。
固定した固いイメージから変化が見られます。
病気を持たないということは病気が治るということですから、「私は喘息だ」の硬直した状態ではなく、動きのある言葉になります。
動きのある動詞を使うと、言葉に動きが出てきます。
その言葉に隠れている情報が出てくるイメージがあります。
現状が変化する可能性が出てきます。
問題を解決するには、言葉をくずしてみて、言葉に隠れているいろいろな情報を明らかにすることが良いです。
例えば「人間関係が最悪」と思っているとします。
具体的に「人間関係」は誰とどのような人間関係なのか考えてみます。
職場の先輩との関係で、まだやったことのないことを強要されるとか、無理やりその先輩の仕事を押し付けられるなどと問題が明らかになるでしょう。
「最悪」とはどんな状態なのかと考えてみます。
先輩だから逆らえない、自分の考えを言えない等と思っているというようなことが出てきます。
そうであれば「何を改善すればいいのか」「何をすればいいのか」が見えやすくなり、現状の改善点も浮かびやすくなってきます。
言葉をほぐすことは、思考をほぐすことですから、固まった状態を動きのある状態にすると解決策が見えやすくなります。
別の例で言うと、「努力しても無駄」と思っているとしたら、努力=無駄ということになっています。
誰が努力したのでしょうか。あなた?友人?
どんな目標を設定して、具体的にどんな努力をしたのでしょうか。
何かが改善されたことはあるのでしょうか、全く改善されなかったということでしょうか。
無駄と思ったのは、どういうことからそう思ったのでしょうか。
無駄の反対、有効だったと言えることは何もなかったのでしょうか。
結果の捉え方は他にもあるのではないでしょうか。
等々、自問すると現状の見え方が違ってくると思われます。
硬直した考え方は硬直した言葉にあるといえるでしょう。
使っている言葉を見直し、動きのある言葉に変換し、問題を明らかにしてみてはいかがでしょうか。
お読み頂きありがとうございました。