自分が嫌いという人の思考
「あなたの長所は何ですか?」と質問されたら、すぐに答えが出てこない人がいます。
「私は長所なんてない。欠点だらけよ。」と、欠点はすぐに思い浮かぶのに、いいところはなかなか出てきません。
それと、謙遜の気持ちからか自分をアピールするのは恥ずかしいことだというブレーキが働き、長所を言えないのかもしれません。
短所は思いつくのに長所が出てこないというのは、一つの思考のクセから来ているのかもしれません。
人間はそれぞれ考え方のクセを持っています。
一般的に人はネガティブな思考にかたよる傾向があるようです。
ネガティブな考えとは、「足りない」、「まだ未熟だ」、「充分ではない」という視点で考えるというものです。
ネガティブな思考に傾くと、不安やあせり、心配や恐れが出てきて、消極的な感情に捉われます。
欠乏に捉われて常に足りないと思い込んでいます。
普段から、足りないものに目が向いているので、満足することができません。
自分自身に対しても欠乏の視点に立っているので、ダメな部分に目が行きます。
人間は完璧ではないとわかっています。
しかしながら、人間は成長する生き物でもあります。
身体的にまた、精神的に成長するものです。
いわれるように、人間は完璧ではありません。
しかし、常に成長しているのです。
その瞬間、その瞬間、時の経過とともに成長を続けています。
成長の最前線、すなわち、今がベストな状態であり、一番なのです。
ですから、成長する今が、完璧であるといえるのではないでしょうか。
自分のいいところに気づくワーク
視点を変えるワークをお勧めします。
今の自分を好きになるワークです。
自分を否定しないで、受け入れるというものです。
次の文章を完成させてみてください。
紙とペンを用意して、一つの質問に対して10個の文章を完成させてください。
(質問1)
「私の嫌いなところは○○です」
(質問2)
「私の好きなところは○〇です」
考えてみると、この○○に入れた言葉は誰かが言っていた言葉かもしれません。
両親?教師?
お母さんは私について~って言ってた。お父さんは~って言ってた、と思い出すかもしれません。
(質問3)
「自分が自分を嫌いだといいことは何ですか?」
(質問4)
「自分を好きだと認めたら、まずいことは何ですか?」
(質問5)
「自分の良いところはどんなところですか?」
「もう一人のあなた」の存在
あなたの中にはあなたにいつも寄り添って、あなたのことを一番に思っている「もう一人のあなた」がいます。
「もう一人のあなた」はあなたに欠点があろうとなかろうと「あなた自身を好きだというあなた」なのです。
長所がいっぱいあるからあなたはいいというものではなく、欠点だらけのあなたはだめだというのでもなく、あなたを丸ごと肯定してくれる存在です。
あなたが良い人だから〇だとか、悪い人だからXとかと、ジャッジをしません。
あなたはあなた自身、そのままでいい、生きて存在しているだけでいいということなのです。
「もう一人のあなた」はまるごとあなたを受け入れている存在なのです。
そういう「もう一人のあなた」に気づくと、安心感といとおしさが湧いてきます。
自己否定は「〇〇でない私は、価値がない」と思うことから始まります。
「あれもこれも必要なのに、私は持っていない、足りない。」と思い込むことから苦しみが始まります。
欠点を改めなければならない、そうしないと価値がないと教えられてきました。
しかし、「もう一人のあなた」は何のジャッジもしません。
あなたの中には、そのままのあなたを受け入れている「もう一人のあなた」がいます。
「もう一人のあなた」に気づいて下さい。
そのためには、あなたがあなた自身を裁かないことです。
ダメな自分も私なのだから受け容れようと思うことです。
あなた自身をまるごと受け容れてみてください。
お読み頂きありがとうございました。