インナーチャイルドが起す自己嫌悪や自己否定~「子どものあなた」を受け入れる

心の中の「子どもの自分」

インナーチャイルドは、心の中にいる子どもの頃の記憶だといわれます。

潜在意識の中に幼い頃の心が、大人になった今でも存在しているのです。

幼い頃の性格は、大人になっても変わらないといわれます。

性格はその人が持っている思考パターンや行動パターンといえます。

そして、それは三歳までにつくられるといいます。

赤ちゃんは親や育ててくれる人のお世話にならなければ生きていけません。

生まれてから1歳前後になると立ち上がり、歩くようになります。

食事も一人でお箸を使い食べることが出来るようになります。

言葉は、周りの人の言葉を聞いてしゃべるようになります。

ほとんどの人は赤ちゃんの頃のことは覚えていないけど、みな潜在意識の中には記憶がしっかり残されています。

その記憶の中には、その時々に感じた感情も含まれています。

出来事に感情がくっついて、記憶されています。

赤ちゃんはおなかがすいたり、オムツが汚れたりしたら泣くし、あやしたら笑います。

快、不快の感情や不安、恐れ、喜びの感情を感じた体験を重ねて、成長していきます。

親や育ててくれた人とのかかわりから、愛情を受けてきたでしょうが、それ以上に満たされない思いや不安などの感情が残っているのです。

愛を充分にもらえなかったという体験が自分の中に「子どものままの自分」として残り、大人になりきれずにいるのです。

自己嫌悪や自己否定とインナーチャイルド

自己嫌悪は自分が嫌いと思うことであり、自己否定は自分には価値がないと思っていることです。

私たちは、理想とする人間や状態を求めます。

しかし、現在の自分は理想の姿になっていないと判断し、理想と現実そのギャップに苦しむことが多いのです。

理想的な自分でないので、自分には価値がないという判断を自分に下しています。

その結果、自信が持てないでいます。

こうなりたいと強く思う理想の姿があるのですが、それは親とか育ててくれた人の理想であったりします。

自己嫌悪したり自己否定しているときは、「子どもの自分」が現れて何かを訴えているのかもしれません。

幼い頃、親が子どもに無関心でいると、子どもは不安な気持ちになりおどおどします。

ほめてくれなかったり、評価をしてくれないと、自分のやったことがいいのか、悪かったのか子どもはわかりません。

子どもは自分の行為に自信を持てずにいるままです。

自分の行為に自信をもてないから、自分を肯定できないでいます。

そして、感情を外に表すことをしなくなり、心の中では「怖がってはいけない」と怖がる自分を否定してきました。

そして、評価されない自分はダメな人間なんだと思い込みます。

自分自身をジャッジするのがクセになります。

ジャッジの基準は誰の基準でしょうか。それは、親や育ててくれた人の価値観だったりします。

その人たちの期待に応えられなかったら、子どもは罪悪感を持ってしまいます。

そんな自分を罰してしまいます。

「できなかった、ごめんなさい」と言いながら、自分を責め続けます。

インナーチャイルドは大人になってからも姿を現します。

子どもの頃の私が「私はダメな子よ」と証明するかのように、仕事上や家庭の中で現れます。

「あなたには自分がない」と言われたことがある人がいます。

「自分がない」というのは、考えや思いがないってことでしょうか。

世の中に、自分の考えや思いのない人がいるのでしょうか。 

そう言われるのは、周りの人にいつも合わせてしまっているから、他人に自分がないように映るのでしょう。

そういう人は、子どもの頃は周りに合わせなければ生きていけなかったのかもしれません。

自分の考えを言ったり、感情を表わすと、いつも否定されてきたのかもしれません。

意見や思いを言葉にしてそれを受け入れられてきたら、自信を持って、もっと本当の自分を表現できたでしょう。

「子どもの自分」を受け入れる

インナーチャイルドに気づいたら、その子を否定しないで、受け入れてください。

幼い頃の「子どもの自分」をあなたが受け入れたら、あなたはどうなるでしょうか?

「あなたは本当はいい子なんだよ」と自分自身に語りかけてみてください。

あなたの中にいるインナーチャイルドはあなたの一部であり、その子を否定することはあなた自身を否定することになるからです。

自分を否定したり、自分を嫌っていては自分が分裂していることになります。

長い年月、「子どもの自分」と向き合うのを避け、無視してきたかもしれません。

しかし、その幼い子どもはあなたなのですから、愛してください。

いいところばかりでなくダメな自分も受け入れると、心が落ち着きます。

丸ごとのあなたを許し、受け入れてみてください。

お読み頂きありがとうございました。

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