不足は不足を生む
「がんばっているのに自分だけ損してる」と思い込むことがあります。
同級生が結婚していき、生まれたお子さんの写真を見せられたりした時、自分だけが取り残された気持ちになります。
「何で私だけ運が悪いの?」と言っているとしたら、運の悪いことが起こるので注意したほうがよいです。
本当に運の悪いことが起きてしまいます。
心に「私には与えられない」という思いがあるとしたら、与えられない現実が続きます。
「足りない」「欠けている」という欠乏の思いに捉われているとますます運が悪くなっていきます。
足りない気持ちにピリオドを打つには、「満たされている」という気持ちになることが必要だと言われます。
「私は充分満たされているからありがたい」という感謝の気持ちを持つことが大事なのです。
足りないものだけを考え続けていたのではないでしょうか。
人は意識を向けたことが現実化するといわれます。
「ないない!だから、与えて欲しい!」と願い続けていたとしたら、いつまでも充足せず、「ない」状態が続くのです。
不足している、与えられないという思いは、欠乏感をますます増やしていきます。
欠乏感が、足りない状態を再生させるということになります。
足りないと思う心は、恐怖の感情から来ています。
日常生活では、良いことばかりは起こりません。
理不尽なことや不当な扱いを受けて愚痴りたくなるときもあります。
ものごとや他人の足りないところを見つけて、批判したり否定したりすることがあります。
意識は不足しているものに向いています。
自分は満たされていないという思いが常にあり、「欲しい、欲しい」という精神的な飢餓状態になっています。
すでにあなたは与えられている
人間は意識したものが大きくなります。
不足していることにフォーカスすると「不足」がどんどん大きくなっていきます。
反対に、満たされていることにフォーカスしたら、満たされることが起こります。
欲しいものがあるとしたら不足に目を向けるのではなく、充足、潤沢なものに目を向けてみるのです、意識的に。
私は足りていない、欠乏していると思うときは、晴れやかな気持ちではありません。
消極的で、元気がなく、行動的ではありません。
じっとして、動かないで下を向いている状態ではないでしょうか。
不足や欠乏は、恐れの感情から来るものです。
ものごとを恐れの感情から見るのではなく、今置かれた状態に学びやギフトがあると思ったらどうでしょう。
今、あなたが不足している欠乏していると思う状況を、あえてポジティブな視点から捉えたらどうなのか考えてみるのです。
ものごとは両極面があり、悪い面ばかりではありません。
悪い面の裏は良い面が隠れているのです。
ものごとの良いところに視点を向けると良いものが入って来ます。
でも、そんなに簡単に見方を変えられないわ!と言われるかもしれません。
あなたが満たされていることを確認するワーク
できたら紙とペンを用意してください。
そこにあなたの持っているものをすべて書き出してください。
たとえば、ボールペン、タオル、スマホ、マグカップ、お茶、鏡、櫛、…
どんどんどんどん、書いてください。たぶん1ページでは収まらないでしょう。
欲しいものがたくさんあると思っていたけど、いつの間にかこんなに買っていたんだ、こんなに持っていたんだと驚くでしょう。
この黒いショルダーバッグはお父さんからのプレゼントだった、金の指輪は何年か前に友達と一緒に買い物に行ったとき買ったものだった、とか…今あなたのものであるそれぞれの品に物語があるかもしれません。
その品物を手に入れたときのハッピーな気持ちを思い出すことができるでしょう。
日用品ですら、生活を便利にしてくれるものという視点で見ると、「ありがとう」と言いたくなります。
与えられて充足した満ち足りた感情になると、満足感を得ます。
私は与えられたのだという気持ちになり、ありがたく感じます。
与えられたものに素直に感謝できます。
こんなにたくさん持っているということに豊かさを感じるでしょう。
感謝することによって得られるもの
「ありがとう」という言葉は、有り得ないことから来ているといいます。
あるのが不思議という意味だったそうです。
室町時代には神様をたたえて、仏の道を聞いて感謝する意味に使われたそうです。
それが人に対して、めったに無いことを感謝する意味で使われるようになったとのこと。
めったにないことが自分の身に起きたということに対し感謝する心を表しています。
「大きい存在」(=神)から与えられた「恩恵」を感じる感覚ではないでしょうか。
人間安全に生きたいという欲求から、警戒心や恐怖心を持ちます。
しかし、恐怖心にだけ流されてものごとを見ると、心の平穏がやってきません。
恐怖心は欠乏の心です。
恐怖心ではなく感謝する心を選ぶと決めると、不足するものはあるかもしれないけど、それ以上に与えられているものに目を向けることができます。
焦燥感から解放されるのではないですか。
住むところや着るものや食べるものがあること。
家族がいる、友人がいること…。
当たり前だと思っていることに、「ありがとう」を再確認することができるでしょう。
「ない」から「ある」と思えたら、気持ちや行動が変わります。
心の状態が変わると、行動が変わってきます。
感謝があれば恐れがなくなります。
感謝があれば不足感ではなく満足感から行動できます。
どんな状況でも自分だけが損をしているということはなく、自分だけが傷ついてきたわけでもなく。
今の自分があるのは、いろんな人たちの助けがあることに気づくことができると思います。
感謝する心は自分のネガティブな思い込みを変えてくれます。
感謝することで自分の満たされない心が満たされます。
感謝の心になるワーク
今あるもの、ものごとの良いところを見る習慣をつけると、感謝の感情が沸いてきて人生を肯定的に考えられます。
1日の終わりに今日感謝したことを5つ書き出してみます。
何かお礼を言われたことはもちろんですが、お礼を言われたことだけでなく、心がほっこりすることやきれいだな、感動的!と思ったことも書いてみてください。
充足した穏やかな気持ちを1日の終わりに感じて、眠りにつくと最高です。
やってみられることをおススメします。
お読み頂きありがとうございました。