自己否定をやめたいのは
自己否定をやめたいと思っているのは、心の奥から、「もう、やめて! 否定されるのは辛い。」と訴えているからです。
自己否定する人は、失敗したりうまくいかなかったときに、「自分はダメな人間だ」と自分を責めるのがクセになっています。
ダメだという思いが強いと、行動することに躊躇します。
そして、行動力がだんだんなくなり、行動しなくなります。
自己否定の強い人は、「私は常に完璧でなけばならない」という完璧主義の人が多いようにみえます。
完璧主義であるから、できない自分は許せないし、できない自分に価値がないと思ってしまいます。
自己否定をしていると、セルフイメージも低くなります。
セルフイメージは、自分が自分のことをどう思っているかということです。
セルフイメージの低い人は、自信がありません。
自己否定する人も「自分には能力がない」「自分はダメな人間だ」という思考を持っているので、自信がありません。
ここで考えてほしいのですが、「自分は価値がない人間だ」という自分に対する思いは、一つの信念です。
自己否定は信念であり、思い込みともいえます。
人が持つ信念は、必ずしも真実とはいえません。
自己否定する人は、「私は『自分は価値がない』という考え方を持っている」、「私は『自分はダメな人間だ』という考えをする」そういう思考のクセを持っているということです。
自信がないため、何をやってもダメだと思い込み、その結果行動することができず、本来持っている能力を発揮できません。
行動したとしても、思う結果が出なかったら、自己否定するという負のループにはまってしまいます。
自己否定する人は、周りの人の評価を気にするあまり、心が傷つきやすいです。
些細なことでも心にグサッとささり、元の状態に戻るのに時間がかかります。
そして、常に不安感があります。
自分がほめられても、自分はだめだと思っているので、素直に人の言葉を受け入れられません。
自分を肯定する心がないから、他人の賞賛を拒むのです。
対人関係でも、必要以上に我慢してしまいます。
周りの人たちから雑に、またひどい扱われ方をされても言いなりになってしまいます。
自己否定のきっかけは、親との関係?
いつのころから、自分は劣っている、能力がないと思ったのでしょうか。
人間の信念のほとんどが、幼い頃、周りにいる人たちの影響を受けて出来上がるといわれています。
大人になった今考えてみると、子供の頃の身近な人たちの信念を、自分のものにしていることが多いのに気づくのではないでしょうか。
誰かの言葉が自分の中に入り込んできて、自分自身がその言葉通りの信念を作り上げたのではないですか。
自己否定しているとき、「あなたは、ダメ人間ですか?」と聞かれて、きっぱり否定ができないのではないですか。
やはり、「ダメ人間」とは認めたくはないのです。
だから、自己否定をやめたいのです。
先ほど述べましたが、自己否定は信念のひとつです。セルフイメージもそうです。
信念は真実とは限りません。
そして、信念は変えることができます。
自己否定が出来上がったのは、親や身近な大人たちの批判をそのまま受け取っていたからではないでしょうか。
あなたを否定する言葉を、心の中にどんどん溜めていき、他者の言葉を自分の言葉だと信じてしまったのではないですか。
自分自身を否定し苦しめる信念を、疑ってみてください。
人間は完璧ではないので、失敗することもあります。
でも、過去、うまくいったこともあるはずです。
いつも「ダメな私」ではなかったでしょう。
うまくいった自分、イケテル自分、すてきな自分を思い出してください。
新しいセルフイメージを持つ
幸せに生きるために、力を与えてくれる新しいセルフイメージに書き換えるのです。
ものごとにはコインの裏表があるように、正と負、陽と陰があります。
物に光を当てると影ができます。
それと同じく、自分は劣っているという低いセルフイメージの自分と、対極にいる自分がいるのではないでしょうか。
高いセルフイメージの自分がいるのではないでしょうか。
いうなれば、どちらの自分にもなれるということではないでしょうか。
私たちは、人から承認されたいという気持ちを持っています。
他者からの承認と同じように、まず、自分自身の承認を求めているのです。
自分自身を承認できないでいるとしたら、それは、ネガティブな価値観があるからではないでしょうか。
例えば、「楽をしてはいけない」「努力しなければいけない」「他人を優先しなければならない」というような価値観が強すぎるのではないでしょうか。
自分に制限を加える、またはしばる思考が、あなたのセルフイメージを低くしているといえます。
自己否定することやセルフイメージの低いことは、あなた自身があなたを押えているからです。
自己肯定感を高めるワーク
セルフイメージを上げるために、自己肯定感を高めるワークをおススメします。
自分のいいところを確認するというワークです。
まず、紙を2枚用意します。
一枚目に、自分に足りないと思うところを書きます。
思いつくまま書き出します。
考え込まずに手を休めず、紙いっぱいに書き出していきます。
次に、2枚目の紙に自分のいいところ(性格や特徴、過去の体験、やり遂げたことなど)を書き出します。
これもあまり時間を掛けずに書き出していきます。
紙、いっぱい書き出していきます。
そして、2枚目の自分のいいところを書き出したものを見直し、その中から自分が一番大事だと思うものをひとつ選び出します。
そのことについて、文章を作ります。
なぜ、この特徴や性格、スキル等が大事だと思うのか、自分の人生にとってそれはどんな意味を持つのか文章にします。
1枚目の自分の欠点を書いた紙は、ビリビリに破って捨ててください。
それから、後日、定期的によいところを文章にしていきます。
足りないところに目を向けるのではなく、もうすでにあるものに目を向ける練習です。
自分のいいところ、すてきなところは、ずっと自分の中にあったことに気づくでしょう。
ダメなところもありますが、それと同じ数だけ、いえ、それ以上に良いところがあるはずです。
自分の良いところに目を向ける、視点を変えて自分を見ることをお勧めします。
責めないで、受け入れる
「ダメだ、ダメだ。」「足りない、足りない。」と思っていたけど、本当はそうじゃないかもしれないと疑ってみてはどうでしょう。
「なんで、できないの?!」「また、うまくいかなかった」と責めないで下さい。
一時的にうまくいかないことは、多々あるでしょう。
でも、がんばってやっていたはずです。
一生懸命な自分を、認めてあげて、受け入れてください。
あなたは、必要なものは持っている、だけど、それに気づかないでいるかもしれないし、それを使いこなせていないのかもしれません。
人間は、今成長の最先端にいて、今が一番完璧な状態なのです。
人間は一人一人、みな何も欠けてはいないし、完全な〇(マル)の状態なのです。
苦しくなるまで自分を追い込まなくてもいいのではないでしょうか。
自分を責めて、拒否しないで、受け入れてください。
お読み頂きありがとうございました。