他人も自分もほめる
私たちは、人をほめるということになれていないように思います。
他人をほめるのが苦手のように見えます。
たぶん、ほめられて育ってないからではないかと想像します。
人間、けなされて伸びる人はいないように思われ、やはりほめられたらうれしいし、もっとがんばろうと思うものではないでしょうか。
人の良いところを見てほめると、相手もうれしいでしょうが、自分もいい人になったようで気持ちのいいものです。
いいところをほめるのは人間関係にいい影響を与えます。
自分のことを考えると、日常生活で他人からほめられることはほとんどないのが普通のような気がします。
ですから、人からほめられるのを待つよりも、自分で自分のことをほめたらどうでしょう?!
毎日朝、鏡を見て「若い!」「きれい!」「かわいい!」と言ってみたらどうでしょうか。
一人、声に出して言っても、誰に迷惑をかけることでもないわけですから。
大きな声で自分をほめてみましょう!
明るくなって、テンションが上がります。
投げかけたものが返ってくる
女性は経験ある方も多いかと思いますが、その場にいない人の悪口をいうことがあります。
他人の陰口を言うと、ストレスを発散するような感覚になります。
しかし、しゃべっていた間は楽しく感じられましたが、ひとしきり他人の陰口で盛り上がった後、一人になると何かすっきりしません。
すっきりしないのは、「悪口を言ってはいけない」という考えがあるからかもしれません。
なにより、人間は明るさと優しさを好むものであるから、他人の悪口を言っていると心がすさんでくるからではないでしょうか。
ネガティブなものよりもポジティブなものがエネルギーをあげてくれるし、悪口はエネルギーを奪うものだから、言うと嫌な気持ちになるのでしょう。
仏教に布施という修行があるそうです。
布施とは他人に施しをすることです。
他人に物やお金をあげることは、善行になることで、徳を積むことになるそうです。
仏教の修行の一つに、托鉢があります。
托鉢は、鉢を持って家々を周り、食べ物や金銭の施しを受けることです。
仏陀が、托鉢を始めるときに弟子たちに「托鉢は貧しい人たちの家をまわりなさい。」と言われたそうです。
弟子たちは、お金持ちの人たちの所からまわるのではないかと疑問に思い、釈尊にたずねると、「お金持ちの人たちは裕福なため、他人に施しをすることができる。
しかし、貧しい人たちは貧しいゆえに他人に施しをすることが無い。だから善行を積むことができないでいる。
それゆえ、貧しい人に徳を積んでもらうために貧しい人たちの家をまわりなさい。」とおっしゃったそうです。
自分のできる範囲で、他人に良いことをすることができます。
他人に喜んでもらう、他人に与えるという善行を経験できます。
先ほど言いましたが、布施をすると徳を積むことになりといわれます。
他人に優しい言葉、はげましの言葉を言うことは布施のひとつです。
優しい言葉を掛けられたり、はげましの言葉を言ってもらうことは、他人からして欲しいことの一つです。
最初に言った、他人をほめることも同様です。
お金もかからず、何か用意しなければならないこともなく、私たちは、人に言葉のプレゼントをすることができます。
ほめようと思ったら、他人のいいところを見つけて、ほめることができます。
布施という修行の中には、人に笑顔を見せる修行も入っているそうです。
笑顔もお金もかからず、何も準備することもなく、そうしようと思ったらすぐにできるものです。
宇宙の法則には、与えたら与えられる、投げかけたものが返ってくるという法則があります。
他人をほめたら他人からほめられ、他人に優しくしたら優しくされる…ということになります。
他人をほめる前に、まず自分をほめてみましょう。
いつも頑張っている自分をほめると心が丸くなり、やさしくなります。
欠点を探すクセがある人が多いように思いますが、自分をほめるにはいいところをたくさん探さなくてはほめられません。
自分のいいところをたくさん探してほめるとよいようです。
自分をほめる練習をたくさんしたら、他人のいいところも見つけやすくなります。
他人をほめて、自分もほめると心が穏やかになり幸せな気持ちになるのではないでしょうか。
お読み頂きありがとうございました。