問題と思うから問題となる:出来事は無色透明~意味付けするのはあなた

「問題と思う」から「問題となる」

あなたが「問題だ!」と思ったら、その出来事が問題となるのです。

「どういうこと?、問題は問題でしょう!」と言われるかもしれません。

職場で朝、上司にあいさつしたのに返事がなかったとして、「機嫌悪いのかな?」「私、何かやらかしたかな?」と思ったとします。

上司は考えごとしていたとか体調が悪かったとかで、あなたに対して嫌な態度をしようとしてそうしたわけではないかもしれません。

また、職場でよく怒鳴る上司がいたとしたら、「ああ、またか」と思い受け流す人もいれば、深刻に捉えてビクビクする人もいるでしょう。

人の反応はみな同じものではなく、人それぞれといえるのではないでしょうか。

同じ出来事でも辛いと感じる人もいれば、むしろチャンスと考える人がいるかもしれません。

みな考え方や感じ方が違いますから、すべての人が同じような反応をするわけではないといえるでしょう。

出来事は無色透明無味無臭

出来事は一つです。

先ほど書いたように、同じ出来事でもいろいろな捉え方をする人がいます。

お天気の話でいうと、今日は雨だとします。

一般的に、雨はイヤだと思う人が多いでしょう。

傘をさしても服が雨に濡れて不快に思うし、お洗濯物が乾かないから困ると思うからイヤなのかもしれません。

でも、雨が降ってくれてうれしい人もいます。

農家の人であれば、作物の成長にちょうどいい雨が降ってくれたと思うかもしれません。

出来事自体に意味があるというものではなく、出来事に意味を与えているのは私たち一人一人といえるでしょう。

意味付けするのはあなたの価値観

人間は、小さい時から自分の価値観(プログラム)や観念を作り上げていきます。

いったんプログラムが出来上がれば、ほとんどの場合、生涯、自動的にそのプログラムが繰り返し発動されていきます。

例えば、完璧主義の価値観が出来上がったならば、完璧主義を強化するような体験を繰り返し体験していくことになります。

完璧主義者はすべて完璧にならないと気に入りませんし、落ち着きません。

少しでも欠けていたら気になってしかたがなく、完璧にできない自分を責めたりします。

完璧主義ゆえ苦しむ場合も多くなります。

自分が作り上げた価値観や観念で、ものごとを「良い」「悪い」と判断していきます。

先ほどの完璧主義者だったら、完璧なものは良いものであり、反対に完璧でないものは悪いものとジャッジします。

ものごとを「良い」または「悪い」という判断したら、良いものはうれしいもの・好ましいものということになり、悪いものはいやなもの・つらいものという身体的反応が起こります。

それが良いものであると判断されたら、うれしい、すばらしいというポジティブな感情が伴い、悪いものであると判断されたものは辛い、苦しいといったネガティブな感情になります。

辛い感覚やストレスだと思う感情(感覚)を自分にもたらすものは「出来事そのもの」ではなく、自分の価値観でありその観念(イメージ)なのです。

価値観がものごとの良い悪いを決めており、その価値判断で、良い感情になるかネガティブな感情が発生するか、なのです。

本来出来事は、無色透明無味無臭なものです。

人間は、出来事を自分の価値観を通して見て、「良い」、「悪い」の判断をします。

そして、価値判断に紐付けられている「うれしい」、「辛い」という感情や身体感覚の反応が発生します。

最終的には、価値を決定しているのは身体感覚にあるといえます。

「良い」、「悪い」と判断されたものがポジティブまたはネガティブな感情を生じさせ、その感情や感覚は自分の身体が感じるということになります。

人間は自分が感じているものが、真実であると思うものです。

すべて信じているものが真実であるとはいえません。

ネガティブな感情は身体感覚に、例えば、強い恐怖や強いストレスは自分の身体に直接影響を与えることになります。

うつ状態や不安感、無気力など、目に見える症状として現れたりします。

また、ネガティブな感情やストレスは、自分の視野を狭めて自分の殻に閉じこもるという結果をもたらしたりします。

自分がどう思い、どう感じるかは、価値観・観念(イメージ)によるのです。

価値観や観念は、無意識のレベルにあります。

いったん出来上がった価値観や観念は不変ではなく、変えることができます。

自分の思いや想念は、観念(イメージ)を修正することで変えることができるし、身体感覚も変えることは可能なのです。

価値観をゆるめることで、「良い」「悪い」を緩めることができます。

このようにあなたの価値観や観念が、すべての出来事にあなたなりの意味を与えているのです。

お読み頂きありがとうございました。

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