子どもの頃の記憶「子どもの私」~「子どもの自己」をいやし自己評価を高める

子どもの頃に出来上がった価値観に人は無意識に動かされている

人は生まれてから様々な体験をしていきます。

その体験が人の価値観や信念をつくります。

赤ちゃんは一人では何もできません。親や育てる人の世話になって大きくなります。

日々、大人たちの会話を聞いて言葉を覚えていきます。

親、兄弟姉妹など周りの人たちと関わりながら体験を積み上げていきます。

その時その時の感情も記憶の中に残っていきます。

人は身近にいる人たちから影響を受けます。

親や育ててくれた人の価値観を引き継ぎます。

学校に行くようになると教師、世間の常識というものの影響を受けながら、自分を作っていきます。

価値観や信念はものごとに対する確信です。

その価値観や信念が基になって思考や行動が形作られていきます。

思考や行動のパターンが出来上がります。

思考のパターンというのは物事に対するその人なりの感じ方や考え方の特徴・傾向をいいます。

行動パターンにもその人なりの行動の特徴や傾向です。

小学生の姉に抱っこされた赤ちゃんが姉の手からずり落ちるという経験を何度もしたら、無意識に高いところが怖いという信念が出来上がります。

大人になっても高いところが怖いのは変わりません。

「高い所は危険」ということが過去の体験から作られた信念といえます。

出来上がった価値観や信念は意識しない領域、つまり無意識に積み上げられていきます。

そして、無意識に出来上がった価値観に人は支配されていきます。

犬恐怖症だったら大人になっても子犬でも怖がります。

意識の上では小さい子犬は怖くないとわかっていても無意識にある価値観が出てきます。

子犬を怖いと思います。小さい子犬なのに近づくのも嫌です。

無意識は意識よりパワーがあります。

無意識にある価値観は自分を守っているのです。

人間は安全が一番です。

自分を守る価値観を作り上げて、安全を確保しようとするのです。

簡単に価値観が変わったら安全を確保することができません。

ですから価値観は無意識の領域にあり、簡単に変えられないようになっているのです。

人間は7歳ごろまでに価値観や信念は出来上がるといわれます。

子どもの頃までに出来上がった価値観は大人になると不都合なものが出てきます。

行動したくても思うように動けないことが出てきます。

仕事、お金、恋愛など。なぜか自分を縛っているような感覚があるとしたら。

うまくいかない原因は、無意識にストッパーが隠れているからかもしれません。

その行為をさせないように禁止している価値観があるのかもしれないと疑ってください。

価値観は過去の記憶です。

ある出来事の記憶がストッパーになっている可能性があります。


それぞれ個人によって過去の体験は違うので、自分の記憶を紐解き書き換えていくことが必要になります。

無意識の中にある価値観は意識できません。

ストッパーになっている価値観を探すには自分に問いかけることが必要です。

子どもの頃の自分を思い出すのは嫌だという人がいます。

親や周りの人たちから拒否されて、否定された経験を持つ「子どもの頃の自分」がいます。

子どもの頃の記憶は、自分が持つ子どもの頃のイメージです。

記憶は過去の出来事に自分なりの解釈を付けたイメージと言えます。

記憶が全て正確であるとはいえないわけです。

記憶が正しいとか間違っているということさえいえず、ただ出来事が起こったということだけなのです。

出来事に自分で意味とイメージを付けて無意識の領域に積み重ねてきたものが記憶といわれるものです。

過去は変えられたり、未来は変えられないものであったりする

過去を変えられるというのは記憶の中にある体験の意味を変えるということです。

その当時に体験したものの意味を今の自分が解釈し直します。

子どもの自分と大人の自分では、知恵も力も違います。

自分にとっての肯定的な意味を探し出すということです。

過去が変えられるというのはそういう意味です。

未来が変わらないというのは、価値観が変わらないままであれば、未来は過去と同じだということです。

一般に未来は変えられるといいます。

しかし、現在を何も変えなかったら過去と一緒です。

価値観が過去のままだと思考や行動パターンもそのままです。

思考を変え、行動を変えないと現状は変わりません。

なので、未来は変わらないといいました。

未来を変えるには価値観を変えること。これも同じく自分自身に問いかけることが必要になります。

過去の記憶でマイナスなものは手放す勇気が必要だと思います。

体験を否定するということではありません。

すべての出来事は偶然であり必然であるという言葉があります。


過去の記憶にいまだに苦しむことがあります。

小さい頃は抵抗できず、周りの理不尽な扱いも受け入れざるを得ないことがあったでしょう。

何も悪くないのに、冷たい扱いをされてきた。

子どもの頃、親や周りの人たちから否定されたり、拒否された経験を持っているとしたら。

傷ついたままの「子どもの頃の自分」がいるかもしれません。

ネガティブな自己イメージを持ち続けているとしたら、未来も過去といっしょになってしまいます。

そうならないために、過去の自分を癒し、子どもの頃の自分を受け入れることが必要になります。

ネガティブな記憶に、今の自分が肯定的な意味を見つけるのです。

「酷い経験を肯定的に考えられない!」と言われるかもしれません。

しかし、あえてあなた自身のために子どもの頃の自分に向き合うことをお勧めします。

私が3歳の頃(記憶にありませんが、)父が私をしかり、柱に縛り付けたと言っていたのを思い出しました。

私の中で「物を欲しがったら、怖いことが起こる」という価値観が出来上がったのだと思います。

小さい子が考えた「価値観」です。

でも、父は私に本当は子供の欲しがる物を買ってやりたかった。

しかし、経済的にそれができなかった。30歳の父は小さい我が子に泣きわめかれ、パニックになったのでしょう。

子供に責められているような気持ちになったのかもしれない、自分が情けなくて、悲しくなったのかもしれない。

ただ泣き止ませたかっただけだったのかもしれない。大人になった今、父の気持ちはそうだったのだろうと想像しました。

「子どもの自己」に触れるワーク

あなたが一人田舎道を歩いていると想像してください。遠くに一本の木があります。

その下に一人の子供が立っています。近づいて見るとそれは、昔のあなた「子どもの頃の自分」であったことがわかります。

その子とお話をしてみて下さい。

声に出して話してください。

何か思い出したことがあるのではないでしょうか。

その子は今も自分の心の中にいて、自分の一部だということに気づいたのではないでしょうか。

まとめ

子どもの頃の記憶が自己イメージを形成しています。

自己イメージは、自分の感情、価値観、ものの見方の集まりが基になって出来上がってきました。

子どもの頃にでき上がった自己イメージはいつまでも心の中に存在するものなのです。

過去の記憶が今の自分を作っているともいえます。

子どもの頃にでき上がった自己イメージが低いとしたら、子どもの頃の自分を受け入れて癒すことが必要になります。

自分の子どもの頃の記憶を肯定してください。

子どもの頃の記憶を紐解くと、必ずそこにあなたを守る意図や愛が見つかると思います。

お読み頂きありがとうございました。

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