「言いたいことをうまく伝えられたらいいのに‥」と思うことがあります。
自分の意図とは違うふうに受け取られたことがあり、思っていることを伝えるのは難しいと思うことがあります。
コミュニケーションの能力がないなあと感じます。
コミュニケーションは相手に対して自分の意思や感情を伝え、それを受け取ってもらうプロセスです。
コミュニケーションの方法は、大きく分けて言語と非言語の方法があるといわれています。
私たちは普段、言葉を使って相手に情報を伝えますが、言語以外に非言語も使って相手に情報を伝えています。
非言語とは人の声や表情、しぐさなどです。
人は身体全体を使って、相手に自分の意思や感情を投げかけているともいえます。
こちらの伝えたい情報を相手が上手く受け入れてくれたら、コミュニケーション能力が高いということになります。

言葉でのコミュニケーション
言葉でのコミュニケーションはその名の通り言葉で意思を伝えることです。
先ほどいいましたが、コミュニケーションでは相手に自分の言葉を受け取ってもらうことが大切になります。
コニュニケーション能力は、相手に自分の言葉を受け取ってもらう能力といえます。
言葉を相手に受け取ってもらえてはじめて相手に影響を与えることができます。
私たちは、毎日言葉を使ってコミュニケーションを行っています。
話し終わったら、相手にちゃんと伝わっているとこちらは思います。
しかし実際、真逆に解釈されていたということが起こったりします。
誤解されているとか伝わっていなかった、ということを経験します。
他人は自分と同じように解釈する人ばかりではない、ということに気がつきます。
人はものごとを自分の解釈や見方で見ているから、いろんな解釈ができるともいえます。
同じ世界にいても、他人は自分と同じようにはものごとを見ているとはいえないようです。
自分の発した言葉を受け取ってもらうには、言葉の使い方言葉の選択も大事になってきます。
誤解のないような言葉や表現をすることが必要です。
人は相手に安全を感じたときに心を開く
人間は、好感を持てる人の話は素直に受け入れることができます。
でも、嫌いな人の言うことはそれが正しいと頭では理解できても、素直に聞くことができないのではないでしょうか。
頭(意識)では理解できても、無意識が受け入れないということが起こります。
相手に自分の言葉を素直に受け取ってもらえるかは、相手との信頼関係があるかないかにかかっているといえます。
人間には「思考する意識」と「感じる無意識」があります。
人間にとって一番大事なのは安全です。
生き長らえるためには安全が確保されることが必要です。
人の無意識は、安全・安心を感じたときに心を開き、言葉を受け入れるということなのです。
意識だけではなく、無意識の部分で安全だと感じることができれば、人は心を開きます。
相手からあなたが安全・安心な存在なら心を開き、あなたの言葉を受け取ってもらえるということになります。

言葉以外で行うコミュニケーション
先ほど、人は言語と非言語でコミュニケーションを行うといいました。
言語以外の非言語の部分でのコミュニケーションは、言語のコミュニケーションよりも影響力が大きいといわれています。
言葉以外でのコミュニケーションをみてみます。
人は安全・安心を求めるものです。
相手が安全な存在であると確認できれば、心を許します。
相手が信用できるか安全な人物なのかを把握することは、コミュニケーションを行う上で重要な要素となります。
人の無意識の部分は、表情やしぐさに現れるといわれます。
相手の表情やしぐさに注目すると、もっと相手のことを理解することができるでしょう。
相手の状態が今どうであるのか、それを知るのは相手を観察することから始まります。
人は第一印象が大事と言われるように、初対面の相手をぱっと見て、自分にとって好感を持てる人物なのか、イヤな人なのか判断します。
原始時代見知らぬ者同士が遭遇したら、会った瞬間相手が敵か味方か判断していたわけで、今生き延びている私たちはそんな祖先の子孫といえるでしょう。
祖先のDNAを引き継いでいるのですから、相手を第一印象で判断した結果は、自分にとって正解といえるのではないでしょうか。
私たちは、言葉だけではなく、ジェスチャーでメッセージを伝えています。
相手の表情、話し方、態度、声、姿勢は、その人の無意識部分のメッセージを現しています。
相手のジェスチャーを観察することで、相手の無意識部分のメッセージを読み取ることができます。

顔の表情
笑顔でも、本当に心から笑っている場合もあれば、愛想笑いというときもあります。
目じりにしわが寄り口角が上がっていると、心から笑っていると思えます。
しかし、口角は上がっているけど目が笑っていない場合は、相手を警戒しています。
片方の口角だけ上がって笑っている場合は、相手を軽蔑しているときであったりします。
笑い方ひとつで正反対の情報が読み取れたりします。
身体の向きや動き
相手の身体や足の向きを見ると、真正面に向き合っている場合は相手が好感を持ってくれているといえます。
反対に身体の向きがこちらを向いていないときや、身体を傾けていたら、マイナスのイメージをもたれているようです。
相手の足の向きがこちらではなく、出口に向いていた場合は、早くこの場を離れたいと思っているサインです。
相手は警戒心や嫌悪感をもっているのかもしれません。
腕組みしている姿であれば、相手を受け容れたくないということを表わしています。
目をそらすのは、相手との関わりを拒否している場合や、嫌悪感を示しているといえます。
相手からマイナスのサインが出ていてもそれを見過ごしたり、自分の都合のいいように解釈してしまうこともあります。
バイアスをかけずに、相手を見たいものです。

コミュニケーション能力と観察力
相手を観察することで、相手の状態を推し量ることができます。
ポジティブな状態なのかネガティブな状態なのかわかります。
相手の状態により、自分の言葉や感情を受け入れてもらえるのかがわかります。
いろんな人の表情やしぐさのデータを自分の中に持っていることは有効です。
人には、建前と本音というものがあります。
言ってることとやることが違うことに驚かされることがあったりします。
観察力を上げるために、相手のしぐさを真似るという方法があります。
人は自分と同じものに親近感を持ちます。
同じしぐさをしていることで、安心感を与えることができます。
相手の話を聞く姿勢、身振り、視線、表情などのボディーランゲージを相手に合わせる手法があります。
たとえば、対面している相手が飲み物を飲むのであれば、自分も飲むというようにします。
やりすぎると相手が不快になるので、相手が不快にならない程度に、相手の手の動きや足の組み方等身体の動きを真似てみます。
また、相手の言葉を同じ声のトーンで繰り返して言う方法も効果的です。
コミュニケーションで大事なことは、相手を受け入れることです。
そのためには、相手の話をしっかり聞くことです。
相手を理解しようとして聞く姿勢は、相手の感情に伝わります。
言葉だけでなく、言葉以外の表情もコミュニケーション能力には重要なものです。
相手の表情やしぐさに注目する観察力が大事になってきます。
表情やしぐさ、声のトーンなど言語以外の要素に注目すると、コミュニケーション能力を高めることにつながります。
お読み頂きありがとうございました。