否定的な意見ばかりで終わる会議の改善法~批判的な意見を肯定的に変えるやり方

会議での批判的な意見

会議がだらだらとやたら長くて、終わってみれば何の解決策も決まらなかった…、というような結果に終わる会議に無駄を感じる方がいらっしゃるかもしれません。

会議は課題を解決するために開かれるものですから、創造的な意見がたくさん出ることが望ましいはずです。

しかし、会議が責任追及の場となり、意見を述べれば批判の対象になるのが常であれば、積極的に関わろうとする人は少なくなるでしょう。

会議を効率よく運営するには、事業の問題点や将来の課題に対応できるよう、参加者全員で生産的な話し合いができることが期待されます。

話し合いの中で批判的な意見が出ることがあります。

発言者に対して、「費用対効果があるのか。」、「コストがかかりすぎる。」、「それでは絶対上手くいかない。」、「現実的じゃない。」、「手間がかかり過ぎる。」といったような批判的な意見です。

そうすると批判された側は、相手に同意するか、反論するかしかありません。

「その企画は上手くいかない。」と言われたら、「そうだね。」と相手の意見を認めるか「いや、勝算はある。」と否定するかです。

批判的意見を言う人は、「問題点に対する解決策が見つからなかったらどうなるか?!」という視点から発言しています。

さらに「それが失敗したとき発生するリスクはどうするのか?」と畳み掛けてきます。

批判する相手に対してこちらが反論した場合、激しい対立が生ずることもあります。

お互いヒートアップしてしまい、批判する人が提案者の意見を否定するだけでなく、人格を否定するようなことを言ってしまうこともあります。

こうなったら、最悪です。

「そのアイデアはつまらない。」というだけでなく、「君は、くだらない。」と言ったとしたらどうでしょう。

批判する人は、提案者の人格を攻撃していることになります。

相手のアイデンティティーを否定することになってしまいます。

本来議論の応酬であるはずの会議が、感情的な対立の場となり、本来の会議の目的がすっかり忘れ去られるということも起こります。

生産的な会議にするには

ここでは批判することはダメだと言っているのではなく、非生産的な会議にならないようにするために批判的意見の捉え方を考えてみます。

あなたの思考に、「すべての出来事には肯定的な意味がある」という考えを加えてみてください。

ものごとの否定的な意味ばかりではなく、肯定的な意味を考えてみるということです。

つまり会議で出る否定的な意見を、肯定的な意味は何なのかという視点で捉えてみます。

批判というのは、問題が起きたらどうなるのかを論理的に考えることで、企画や事業の中断や損失を回避し、継続していけるようにするためのものともいえます。

批判は一般的に否定的な言葉で伝わります。

そして、批判は断定的で紋切り型で相手を「切って捨て」ます。

批判する人は否定的な視点に立ち「こうあってはいけない」という表現を使います。

対して、批判される側は、このような批判者の発言に隠されている肯定的意味をあえて探るようにするのです。

批判的意見の中に肯定的意味を見いだすと、話し合いのやり方を見直すことができます。

批判意見を肯定的に捉える方法

常に批判にも肯定的意図が隠されているとしたら、その肯定的意図を肯定的な言葉で表現してみます。

「費用がかかりすぎる。」といわれたら「もっと適切な価格に抑えよう。」に変換。

「費用がかかりすぎる」→「どうしたら費用を抑えられるだろうか?」→「もっと適切な価格に抑えよう」

「非現実的だ。」と指摘されたら「具体的で達成可能なものにしよう。」に変換。

「非現実的だ」→「空想的なことを具体的な形にするにはどうすればよいだろう?」→「具体的で達成可能なものにしよう」

「難しすぎる。」と抗議されたら「もっと簡単に実現できるものにしよう。」

というように言い換えてみます。

「難しすぎる」→「簡単にするにはどうしたらいいだろうか?」→「もっと簡単に実現できるものにしよう」

このように批判を肯定的な言い方に置き換えると、その批判は質問の形になります。

最後に

先ほど書いたように、批判に対しては同意するか、反論するかの二者の選択しかありませんでした。

しかし、批判的意見を肯定的な言い方に変えると第三の視点に立つことができます。

批判的意見を質問の形にしたら、たくさんの意見が出てきて課題を解決する可能性が出てきます。

課題解決への有効な手段となります。

「その企画は上手くいくはずがない。」という批判が「その企画は具体的にどうやって実行に移すのか?」となり、「費用がかかりすぎる。」という問題は「採算はどうやって取るのか?」という方法論にもっていけます。

批判が質問の形に置き換えられたら、会議はたくさんのアイデアや意見が出てくる生産的なものに変化します。

参加者が情報を集め、やり方を考えるようになります。

また、結果から逆算して課題を見ることができるかもしれません。

会議での批判的意見にある肯定的意見に焦点を当てたら、会議のやり方に変化が起こるのではないでしょうか。

お読み頂きありがとうございました。

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