快と痛みの原則:人は快を求めて痛みを避ける~行動を促すものとは

行動できない原因

「いやだな」「難しそう」「できない」「明日やろう」と言って、やろうと思っていることを先延ばしにしたことがあるのではないでしょうか。

先延ばしすることで、優柔不断で行動できない自分が嫌だと悩むことがあります。

性格がネガティブだから行動できないと結論付けたりします。

行動できないのは性格が悪いからでしょうか?

信念や思い込みが行動を妨げているのかもしれません。

人間が行動を起こすのは感じたい感情を感じたるため、あるいは避けたい感情を感じたくないためです。

否定的な信念や思い込みをもっていると、行動できなくなります。

言葉は感情に影響を与えます。言葉が感情を生み出します。

否定的な信念や思い込みを持っていると、ネガティブな言葉を使うことが多くなり、自然とネガティブな感情を感じやすくなります。

ネガティブな感情のまま行動しても良い結果は得られません。

悪い結果が出たら、「やっぱりだめだ、うまくいかない」と否定的な思い込みを強化していきます。

私たちの行動を止めている原因の一つに、準備が整ってからやるべきだという考えがあるのではないでしょうか。

行動する前に十分に準備をしようと思います。

そのため、長い時間準備を続けるのですが、行動に移そうとしても、やはりまだ完璧な状態ではないと思います。

そしてまた準備をやり直したりします。

再度行動に移そうと思った時には、状況が変わってきており、また準備不足だとなり、振り出しに戻ります。

再度一から準備が始まるという繰り返しになります。

行動するのに十分な準備が整うのを待っていては、いつまでたっても行動できません。

快と痛みの原則

行動のモチベーションは「快」と「痛み」です。

快とは、美味しいものを食べたい、すてきな家を持ちたい、異性にもてたい、お金持ちになりたいというような自分に快楽を与えてくれるものです。

痛みとは、ひもじい思いはしたくない、狭い家は嫌だ、異性に嫌われたくない、貧乏になりたくないといった痛い思い、避けたいものです。

人間は快を求めて、痛みを避ける行動を取るのです。

何を快と感じるのか痛みと感じるのかは人それぞれです。

ある人が好きなものを食べるのに快を感じているとしたら、食事制限とかダイエットはその人にとっては痛みになるでしょう。

別な人は健康的でスマートな体形であることに快を感じていたら、好きなものを好きなだけ食べ続けるということは肥満につながり、痛みを意味するでしょう。

人は痛みだと解釈したものを意識的にも無意識的にも避けようとします。

反対に快だと判断したら、それに向かって行こうとします。

人が行動を先延ばしをするのは、本来やらなくてはならないと思っていることが、痛みに結び付いていたり、先延ばしすることが快になっているのかもしれません。

ある人が飲酒をやめようと思っているけど、先延ばしにしているとしたら…。

今は問題ないかもしれませんが、将来身体に悪い影響が出てくる可能性があります。

まだ大丈夫と思い、お酒をやめるのを先延ばしにしていたら、10年、20年後に身体に痛みが出てくるかもしれません。

我慢しきれなくなった時に、ようやくお酒をやめようと思います。

しかしそうなってからでは手遅れということもありうるのです。

今はお酒をやめることは痛みになります。

やめるのは痛みに結びついているため、禁酒という行為が先延ばしになります。

ですが、何十年後かの飲酒による体調の変化や病気を考えると、今先延ばししていることは自分にとって「快」なのか?といえるわけです。

行動を決めるのは感情

私たちの行動を決めるのは感情です。

行動を止める感情は不安、恐怖、困惑、むなしさ、敗北感、嫉妬、劣等感、不足感、怠惰などのネガティブ感情です。

行動したくなる感情は、自信、喜び、充実感、楽しみ、希望、期待、ワクワクというようなポジティブ感情です。

先ほどの飲酒の例で言えば、禁酒するには行動に対する痛みと快の意味づけを逆にすることです。

今の楽しみにフォーカスするのではなく、長期的なゴールを持つことが行動を変える一つの方法です。

「快と痛みの法則」でこれは痛みなのか、快なのかと考える基準は、価値観です。

何に価値を置くのか、自分にとって大切なものは何なのかによって、行動のモチベーションが違ってきます。

行動したくなる、ワクワクするような長期的なゴールを持つことが大切です。

行動するアイデンティティーと言葉、イメージ

自分自身が持つ自分は何者なのかというイメージをアイデンティティーと呼びます。

アイデンティティーは人の在り方です。

「私は~だ」の言葉で表現されます。

アイデンティティーは人の意識や行動に最も強い影響があります。

自分について「私は先延ばしをする人間だ」「私は怠惰な人間だ」と信じていたら、行動することに積極的になるでしょうか。

たぶん、行動の遅い、行動しない人になるでしょう。

行動的な自分になるにはアイデンティテイーを変えるのです。

「私はすぐやる人だ」と信じることが大事だと思ったら、そう変えるわけです。

力を与えてくれるようなアイデンティティーを持つことを自分自身に許可してください。

無意識のうちに行動にブレーキを掛ける価値観を持っているとしたら、手放してみるのです。

自分に力を与えてくれる新しいアイデンティティーを持つことが大事です。

ゴールを設定したら、なぜ、このゴールを達成する必要があるのか考えると行動する意味がはっきりしてきます。

紙に書き出してみるといいでしょう。

「これをやったら、先の人生には何があるのか?」

「やることは、人生にどんな意味をもたらすのか?」

行動への原動力になる理由が明確になり、その絶対的な理由があなたの行動を加速させてくれます。

行動しやすくするには、行動することによって得られる結果や自分の実現したい姿をイメージすることが大切です。

やり遂げた姿、そのときの状況をイメージしてみるのです。

何が見えて、何が聞こえているのか、どんな感情が発生しているのか?

行動した結果の自分はどんな感情を持つのか想像し、その感情を今、先取りして感じることが大事です。

また、言葉は強力です。

自分に力を与え、自分を行動に向けさせる新しい言葉を口ぐせにすることです。

「私は実行する人間だ。」

「簡単簡単。」

「ちょろい。」

と、確信を込めて言ってみます。

行動したいと思っているのにできないのは、心の中に止めているものがあるからです。

行動を促すには、行動するメリットと行動しないことのデメリットを書き出してみるといいでしょう。

そして行動した結果、得られるであろう感情を、今、感じてみてください。

そうしたら、行動したくなるのではないでしょうか。

お読み頂きありがとうございました。

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